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ドミナントフレンズ  作者: 霞 芯
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14話 鷺沼 充こと〝サギ〟

月曜日 学校にて、咲はD組の鷺沼充(サギヌマミツル)こと通称〝サギ〟を訪ねた。

サギの家は、大きな不動産業を営んでいて、お金もちだった。

確か子供の頃からピアノをやっていたはずだった。

咲は、「サギ〜、バンドやらない?キーボード

買えるでしょサギなら、ね〜やろうよ」と唐突に

誘った。

サギは、背が高く前髪が長くサギならぬ〝キザ〟であった。

サギはすくなからず小学生の頃から咲に好意をもっていた。

咲はその事も承知の上で誘った。

サギは、「咲 それは、ビューティな誘いだよ

バンドこれからは、流行るよね、ってことは、

ミーは、シンセサイザーってことだね、まるで

ローズだよ」

サギは、英語を会話にまぜるのと、言葉尻に花の名前をつけるのが癖だった。

咲は、「オッケーってことね、キーボードどれ買う?」と持ってきた音楽雑誌の広告ページを広げた。

サギは、「咲はどれがいいと思うんだい?」と聞く

咲は、「ウーン、ヤマハのDX7かローランドのジュピターじゃない?」

サギは、「オッケーじゃあ両方バイするよ パパと買いに、日曜日に行ってくる。パパもねミーは将来音大のピアノ科をすすめるくらいだから、きっとオッケーさ、ガーベラだよ」

咲はサギの喋り方が苦手だったが、

この際贅沢は言えない。

咲は、「約束だよ!日曜日って事は、再来週の土曜日音合わせね!スケジュール押さえたからね!譜面は後で持ってくる」

そう言ってチャイムのなる中、バタバタと自分のクラスへ戻っていった。


次の休み時間に、風と良に、サギの加入が決まったことを伝えた。

2人とも、サギがピアノをやっていたことを知らず

驚いた。


翌々週の土曜日


17時過ぎに、3人は、セッティングをしていた。

表に車が停まり、何やら騒がしい音が聞こえた。

やや暫く(しばら)して、

サギがキーボード2本を背負い、アンプとバックを両手に持ち登場した。

サギは、「ここが、僕らのスタージオだね、アッメイジング!ポインセチア!」

そう言って前髪をかき上げたが、

大荷物すぎて、セリフが決まっていない。

早速、風は、また大介に用意してもらった

キーボードスタンドに案内した。

サギは、セッティングを始めた、まもなくでる

シンセサイザーの音に3人は、驚いた!

爆発音や、UFOの音まである。


サギは「おまたせオッケーだよ アザレア」

良のカウントでメリーアンのイントロが始まった。

キーボードのアルペジオが加わりまた、3人も上達していた。

4人は顔を見合わせた。

ジャジャジャ!

咲の唄が始まる。

相変わらず咲は歌い始めるとベースの手が止まってしまう、まだ1ヶ月や2ヶ月でできるはずもないが

ところが、サギが素早く察知し、キーボードで

ベースのパートをフォローした。

良もそのお陰でなんとか、止まらずに続けられた。 

咲の唄は見事だった。男性の曲でキーが合わないはずなのに、オクターブで移動しこなした。

ベースは持っているだけであったが‥

風も、上達している。音を外さずプレイしている

4人は、1コーラスを演奏しきった。


風、咲、良は大喜びで一旦演奏を止めた。

風と咲は、ハイタッチをしている。

良は、サギに「サギ凄いよ!プロだよプロ!」 

サギは、「いや、いや、これくらい でも皆んなも

マリーゴールドだよ」

良は、「意味わかんねーよ!」と突っ込んだ。


風は、もう一回行こうと皆んなに呼びかけた。


今度は2コーラスまでいった。


その後も、何度か、2コーラス目までプレイした。

4人は、テンションが高まっていた。


只間奏に問題があった。今の風のテクニックでは、

坂崎さん、高見澤さんのパートはこなせなかった。


風は、坂崎さんのパートをサギに頼み、高見澤さんのパートを引く為に〝ひまわり〟の俊に助言をもらおうと思った。


サギの加入により明らかに前進した。


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