119話 アンコール
戻って来た風は、苦労してくれていた〝オッさん〟に深く礼を言った。
キャンディとイエローキャブのメンバーは、皆、風の母のことを心配した。
風は「大丈夫!母さんは助かるよ!今日のライブを聴かせるんだ!」
そう言って皆を安心させた。
ライブ本番前
楽屋に、ya yaの菜々とタブーの宮森 丈がおとずれた。
皆 以外なカップルに驚いた。
菜々は風に「あたし、ストラト好きになっちゃった」と意味深な事を伝えた。
先行のイエローキャブが会場にあらわれると、300人からの観客から声援があがる。
客席には、名古屋から戻った上川の姿がある。
上川は自らの選択に充分満足していた。
側にいた石黒は「社長!成功ですね」と声をかけると上川は「まだだ、彼らがデビューして、武道館を満杯にできるようになったら、もう一回言ってくれ」と答えた。
イエローキャブのライブは東京が一番盛り上がっていた。
楽屋で玄は「やりずらいな〜」とめずらしく、こぼした。
キャンディのステージ
キャンディは一曲目の〝フレンズ〟から全開であった。
玄はいつもに増し気合いのドラムを叩いた。
サギはことあるごとに、前髪をかきあげキメた。
良は、跳ね回っている。
風は正確に、そして魂を込めている。
咲は、完全に会場を咲の息で染めた。
ライブが大成功に終わり、皆ハイタッチして、
楽屋へ戻る
咲は、風に「ありがとう、バンド誘ってくれて」
と真剣な眼差しで伝えた。
風は「高校いったら、もっと曲つくろう!」と返した。
咲は、うんうんと頷いた。
会場のアンコールが止まなかった。
良は「どうする?さすがに俺が歌って締めるのは‥」と弱気であった。
玄が「フレンズもう一回やろうぜ!」と皆をリードした。
皆は賛成した。
咲、風、良、サギ、玄の5人はステージの袖から、
ステージを見上げた。
「よし!いくぞ!」玄の掛け声でステージにあがった。
5人はステージの照明と歓声につつまれた。
やがて、光が彼ら5人を包み込んだ。
完




