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ドミナントフレンズ  作者: 霞 芯
108/119

108話 客席

キャンディとイエローキャブのメンバーは順調にサウンドチェックを行なっていた。

ライブハウス〝eli〟には、今回のライブのポスターが目立つ所に貼られていた。

サウンドチェックの途中で上川と石黒が到着した。

上川はライブハウスの人に挨拶をし、各メンバーを激励し、石黒は、今日のライブの観客に書いてもらうアンケート用紙の用意をしていた。

ライブの感想は勿論のこと、ファンクラブのない今の2バンドにとって大事なお客さんの連絡先を知りライブの告知などをする為である。

玄は秀樹のドラムに驚きを覚えた。

何かが違うのである。

秀樹の師匠である〝あおとお〟さんの教えなのか?

今まで聞いてきたドラマーとは、一線を画していた。

楽屋は狭かったが、キャンディとイエローキャブは、兄弟バンドみたいなもので、ワイワイと賑わった。

今日は、キャンディが先行であった。

開演は、18時で開場は17時であった。

前売りは50枚程売れていたが、その程度では赤字だった。

上川が先行投資をし、敢行したライブであるので、

上川は勿論メンバーも来客を願った。

風は、17時前にタオルを忘れて、近くで手に入れたく会場の周りに探しに出た。

会場前の光景に驚いた!

まだ、会場前だというのに、200人はいるであろう長蛇の列ができていた!

風が側を通ると「あれ!風くんじゃない!」と取り囲まれてしまった。

風は、喜ぶというよりも、知らない人が自分を知っているという状況に恐れを抱いた。

風はタオルを諦め楽屋へ引き返した。

入口付近にいた石黒が「どうしたの?」と聞いてくれたので、タオルがない旨を伝え、周りが凄くて買いに行けない事を伝えると石黒は、「買ってきてあげる、その為に私がいるんじゃない!遠慮しないで」と言ってくれた。

楽屋に戻り会場の外の様子を皆に話すと、皆は

「やっば、テレビの力って凄いな!」と喜んだ。

会場になり、お客さんがなだれ込む。

すぐに、満杯になり、500人は入っていたであろうか?

キャンディのメンバーも慣れてきたとは言え、やはりまだ緊張する。

本番の時間となった。

キャンディのメンバーはいつもの掛け声を行い、ステージに上がる。

サギのキーボードは下手であった。

位置につき、対角線の上手の端をみると、

恵子がいるではないか!

サギは見間違いかと思い見返すとサギに手を振る

間違いなく恵子であった。


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