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優しい嘘  作者: 紀本彼方
8/8

閉じる世界

もし死神がいたらどんな顔をしているのだろうか。

きっとすごく意地悪で醜悪な顔をしているはずだ。


ユウキが学校に来れなくなったのは小さな冒険をした夏休みからわずか3か月後のことだった。

ある日突然だった。

ただの風邪だと思って寝込んでから入院まであっという間。

どんな病名だったかは覚えていない。親友を奪った死神の名前なんて知りたくも記憶したくもなかった。

僕の日常はがらりと変わった。学校と家の往復の間にお見舞いが挟まった。

ほとんど毎日病院に通っていたと思う。

雨が降っても雪が降っても。

僕は毎日病院へ通ってはユウキと話をした。それは今までとも変わらなかったし、ユウキも変わらなかった。ただ、日に日に少しずつ痩せていくユウキを見るのはとても辛かった。

でも僕は嘘つきだから。

本音を隠すのは上手だったし、ユウキがいなくなるのではと思って泣くのは家のベッドの中だけにした。

やがて季節は過ぎて僕は高校に進学した。ユウキは病院のままだった。

僕の世界は広がって行くけどユウキの世界は変わらない。それがたまらなく寂しくて悔しかった。

ある時ユウキがまたこんなことを言った。


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