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10 出発

神獣について:

世界の秩序を守るため、それぞれの概念を司る神獣がこの世界にいる。

しかし数百年前に起こったある事件により、その殆どが活動を停止しており、今も人類と交信を続けている神獣は僅かである。


ナルダの森は本来ならば活動を続けていた神獣ナルダの住処であり、またその性質上ダンジョンに近い構造でありつつも、突破した恩恵が特に無いという理由からナルダの森、ひいてはリーゼ村にわざわざ足を運ぶものは少ない。


ある程度、最低でもAランクダンジョンをクリアできる、欲を言えば「色付き」の実力であれば、神獣と「契約」することを許可される。

この指標は誰が作ったのか、誰が許可を出しているのかは謎のままである。


神獣と「契約」したものは魂のレベルで繫がっており、全盛期の力を持ってすれば何人だろうと場所が丸わかりである。

なお活動を停止している神獣は契約者の探知はおろか、生存確認すらあやふやな状態である。ナルダの場合は住処の中のみ生存確認と場所の方角を知ることが可能。


―――――――――――――――――――――

さて、今現在私はリーゼ村を出発し、レシェル村とはリーゼ村を軸に正反対の場所にあるバルガ村にやってきている。


なお案の定一文無しであり、ナルダの森で多少の食料を集めておいた為辿り着くまでに飢え死にすることはないが、仕事を採れるかどうかが問題である。



そして問題がもう一つ。

とびっきり大きいやつだ。




「なーなー、いちごもうひとつくれ!!」

「無理言わないでください、もう3つしか無いんですよ。」

「みっつあるならいいだろー!!!」





幼女が付いてきた。

(服は村の織師さんに無理を言って作ってもらった。世の中捨てたものじゃないらしい)


――――――――――――――――

原因は数時間前に遡る。

今朝、つまりナルダ様の御膝下でもう一人の私を倒した後、ナルダ様にご謁見し、父さんとの契約により力を授かった後の事である。


スキル<共感・境界侵蝕>。ナルダ様の知識と観点からすると<共鳴>に近く、呼び方はどちらでも構わないらしい。


それは刃と拳を通じて相手の技量を会得するスキル。あくまで会得するだけにとどまり、それ以上でもそれ以下でも無い。

また技量の磨きによって会得に必要な回数も増え、魔法使い向きや非戦闘向きのように、刃や拳で戦闘を交えることが不可能な場合、今まで通り直接触れる必要がある。




どうやらナルダ様が司る<境目>という概念の力の一部であり、この<境目>はゴールが代わる代わる入れ替わる例の森や、迷宮の扉といった概念魔法として使用されているらしい。



【<境目>とはこちらとあちらを隔てるモノ。そこに壁一枚、いや薄皮一枚でもあれば、それは立派な<境目>なのだよ。我の森は少々拗らせ過ぎているがね。】


とのこと。よくわからない。



そして父さんの実力があれば3年もかからず力を取り戻せると踏んでいたがそうはならなかったらしく、予想外のアクシデントにより契約の続行が難しい状況になり、3年の月日が流れ、私が先に到着した。


でも、契約が「不可能」とは言わなかった。

つまり、父さんがまだ生きているという事。

嬉しかった。それに気づいた瞬間、私は父さん譲りの勘の良さにひたすらに感謝した。





力が残り少ない状態で契約通りに私に力を与えたので、もう森の中でさえその存在を保つのが難しくなってきている。

神獣にとって縁として存在を保つことは生きていることと同義、存在を保てなくなることは死と同義であるらしい。


そこである提案をされた。



【お主の血を少し分けてくれんかの?】



父さんが聞かせてくれたとある国のお話に、人間の血とその他諸々を用いて人間を造り出す「ほむんくるす」なるものがあるらしい旨を伝えると、よく知っているなと褒められた。

造り出した肉体に霊体となって憑依するらしい。

ぶっちゃけ人形でも良いようだが、一番は人間の肉体との事だ。

昔一度「端末」を作って旅したことがあるようで、バレて当時の神主にこっぴどく叱られたみたいだが。



そしてデメリットとして、宣誓するだけの「契約」よりもさらに強い力で魂が繋がり、ナルダ様が死亡、存在が消えれば、文字通り血を分けた私も消滅する。





弱肉強食のこの世界では、利他的になる事は自殺行為だと言われる。

他人を気遣う余裕なんて誰にも無いからだ。

それでもそれができる奴は、バカか本当に強い人間。


だが、父さんはバカから強い人間になったらしい。

母さんが父さんに魅かれたのも、それが理由だと言った。


だから、私はこの提案を快諾した。

私の夢を叶える第一歩。



―――――――――――――――――


その結果がまさかこうなろうとは思うまい。

体は子供、頭脳は大人とはよく言ったものだ。

結局ナルダ様が持っていた魔力は、私に力を与えた時点で底をつきかけており、ほむんくるすの要領で魔力を用いた成長促進も、せいぜいが6歳止まり。


おまけに知能までも6歳児と同じくらいになってしまったらしく、裸ではしゃぎまわるわ道中食料をやたらと食べるわ………結構大変である。


ただ幸いなことに知識はそのままらしく、新しい肉体の僅かな魔力分とはいえ魔法の行使も可能だった。


幼年ではなく幼女なのは、私の「でぃーえぬえー」とやらが関係しているらしく、要するに私ゆずりとのこと。

ナルダ様だけでなく、神獣の方々は馴染みのない言葉を使うらしい。


ここまで理解の範囲外の言葉と出来事を多用されると「らしい」が連発してしまう。




とはいえ知識と知能は違うようで




「つかれたー!! おんぶー!!!!」


「仮にも元神様なんですからせめて私の前でだけでもいいのでそれらしい振る舞いを……」


「うるさい!! さっさとおんぶしろー!!!!!」



どうすんのよこれ。

Q.いつもの人型化じゃねぇか!!ケモノの魅力がわからないのかしらこのロリコン人形!!

A.うっさい!日本人はみんなロリコンなのよ!!くらえ年増ァ!!


中途半端な人型化ではいつものなろう(サイコ氏用語)になってしまうので、とことんやりました。

4歳以下は(基準はまちまちですが)ペドの範囲に入ってしまうので、5歳ではなく安定をとって6歳児。

ちな私は紳士ですので、ロリコンかと言われるとどっちかというと父母性の方が強いです。

幼女≠少女、OK?

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