0001 ご令嬢、転生します
本日2話目の投稿。
目が覚めたら、真っ暗な場所にいた。
「ここは?」
頭が痛い。寝ているのはベッドのようだ。
落ち着こうと深呼吸をする。
私は高円寺凛、28歳、独身で会社員。よし落ち着いてきた。
そしてぼんやりと思い出しはじめた記憶の糸を辿れば、今は長期休暇中でフルダイブのオンラインですごしていたはず。
最後に潜っていたのは確かオイル臭い世界観が売りの第7惑星市街地。そこで徹夜で設計したロボの試運転を市街地フィールドで行っていたはず。
頭はまだぼんやりするけれど、自分がフルダイブ中だったことが思い出せて少し安堵する。
そしてフルダイブ中に意識を飛ばせば、強制接続解除。次に目ざめるならリアルの自分の部屋だ。
起きればすぐにシステムが起動して、自立型AI搭載お手伝いロボがわたしに日付と時間を知らせて水を持ってきてくれるはず、、、だがなにも起きない。
それにわたしのベッドはこんな古い型のマットレスではなくて、ダイブシステム一体型の、身体にフィットするオーダーメイドだ。
接続が切れていない?
だとしても意味がわからない。
暗闇に慣れてきた目だけで、まわりを見渡す。
フルダイブ中に、潜りすぎで意識を飛ばすことは今までに何度もあったが、こんなベッドにお世話になったことなぞ今まで一度もない。しかも天蓋つき?間違ってもこんな部屋に迷い込むなどありえない。
少し落ち着いていた身体が緊張で瞬時に強張る。
緊張で胸がドキドキする。
「まるで中世?」
え、今のは誰の声?
ふと呟いた声にさらに焦りが大きくなる。
アバターに設定した声じゃない。
少し低めの落ち着いた声域に設定していた。
声は重要だからってカスタムで、マニュアル微調整まで入れたわたしの声。
「どうなってるんだ、、、」
焦りと緊張がピークに達した時、
静かにことりとドアが開く音がした。
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