呪われた洋館
呪われた洋館
古い洋館をイメージしたマップになります。
そのままホラー的なシナリオに使う事も出来ますが、今回はファンタジーダンジョンとして作成しております。
実際のセッションでは某ゴブリンを退治するシステムを利用しておりますが、細かいところまで記載してしまうと二次創作になってしまいいろいろ問題がありますので、データーやシステム関連の表記を省いてあります。
館のモンスター
館のモンスターはゴーストの呪いにより消滅する事は無い。生命点が無くなっても暫くすると、少しだけ強くなって復活する。
館のモンスターは領主+1、長男、長女、執事、メイド(3体)の5種9体である。
屋敷屋外
屋敷の前には十分な広さを持つ庭園がある。
別棟として厩、召使いの家族用家屋などがあるが全て朽ち果てていて建物として機能していない。
敷地の周りには1m程の鉄柵が立っていて侵入者を拒んでいる。
屋敷周辺は常に濃い霧に被われていて視界は10mくらい。暗視では見通す事は出来ない。
おどろおどろしい雰囲気が漂っていて今にも何か出そうである。
草臥れて壊れかけている正門を通過すると、魔法的な何かを感じる。
この屋敷の敷地外に出る事は出来なくなってしまった。魔法的な何かで捉えられてしまったのだ。
それを解決しなくてはここから出る事は叶わない。
庭園/領主エリア
門を通過すると朽ちた植物がゆらゆらと揺らめく庭園がある。庭園に侵入すると2体のスケルトンが立ち上がり襲いかかってくる。
このスケルトンは領主とその妻(あるいは愛人)で館の呪いにより死亡しても暫くすると復活する。
一番最初のみ、スケルトンの一体が高価な装備をしている。
スケルトンは小鞄を提げていて調べると中に小さな鍵がある。この鍵を執務室で使用すると地下室への扉が開く。鞄の中には他にお金も入っている。
屋敷
屋敷は蔦で被われており、一部の窓も蔦で固まっていて侵入する事は出来ない。
侵入ルートは大まかに4通り。
1.玄関の扉を壊して開ける。
ただし、扉は頑丈な上ヒンジ部分が壊れているので破壊には多大な労力を必要とする。
2.ロープ等を使い登攀して3階テラスより侵入
3.2階の窓から侵入する。
玄関ホールの丁度真上にある窓は蔦が少ないので壊せば侵入出来そうです。
4.裏口から侵入する。
鍵が掛かっているので鍵開けか破壊する必要があります。
------ 1階 -----
1階は主にパーティ会場と使用人達の部屋がある。ダンスホールと食堂+厨房でモンスターのエリアが変わるので注意。
玄関
2つの大扉で仕切られている玄関ホール。
特に外側の扉は緻密な装飾が施されている。
扉の金具がさびていて少し傾いている。その為動かすには大きな力が必要となる。一つ目の扉をどうにかする事が出来れば、二つ目の扉は比較的簡単に開ける事が出来る。
ダンスホール/長女エリア
玄関を抜けると大きなダンスホールがある。
壁面には彫刻や調度品などが置かれていて、領主としての権威をしめしている。
ホールの中にはテーブルが点在していて何個かは倒れている。
テーブルの上にはワインとパンが置いてあったらしく、それらを手にする事が出来る。ただし、時間が経過しており黴びている。
ダンスホールには長女がいる。長女は自ら攻撃しようとはしない。本来のガスクラウドは不定形なのだが、かろうじて女性の姿を保っている。
PC達がダンスホールに侵入すると同時に、どこからか弦楽器のひび割れたような音が聞こえてきて、ホール中央で長女が踊り出す。
一曲踊り終えるまで見ているなら、曲の終了と同時に体力減少など何らかのペナルティが発生する。
踊り終えた長女はPC達に気がついて話しかけてくる。声は老婆のようにしわがれていて聞き取りにくい。
「新しい召使い? 私の部屋から新しい靴と帽子を持ってきて貰えるかしら。」
一方的にそう言うと次の曲を踊り出す。曲が終わる度にPC達に話しかけ何かを要求する。
その後又踊り出す。なお、要求するだけでそれを満たしても何も変わらない。
大階段
領主が上階から現れる事を想定して作られている大階段。当然装飾も美しい。
残念な事に大階段は朽ちて仕舞っていて、踏み板が無くなっている。
手すりを利用して登る事は出来そうだが、無理な力が掛かると崩れてしまう。ロープと鈎爪などを利用すれば上階へ登る事は可能。
食堂/メイド(キラービー)エリア
ダンスホールから奥へ進むと大食堂がある。そのままパーティにも使える。
厨房との間を行ったり来たりしているキラービーが3体いる。テーブルまで来て止まったり、せわしなく動いたりする。
PCを見つけると近づいてきて毒針攻撃を一度行う。一度攻撃する度に厨房へいったん戻る。
これは対象に対して飲み物を渡している動作を表す。いそいで食堂から立ち去るか、手を振るなどして追い払う、又は飲み物は不要の動作をすると離れていく。
厨房/メイド(キラービー)エリア
どんなパーティでも対応可能な大きな厨房。
ただし食材は何も無く、調理器具はさびており、食器類は割れているなどして使えなくなっている。
食堂との間を行き来するキラービーがいる。厨房にて何かをしようとするとPCを攻撃してくる。
ここはお客様が来るべき場所では無いからだ。
厨房から出て食堂へ行けば追加の攻撃はしない。使用人側の通路へと移動するなら追いかけてきて攻撃してくる。扉を開け閉めする能力が無いので、それらを行う事で戦闘を回避する事は可能。
厨房と食堂、厨房と使用人通路には扉が無い為巨蜂は自由に移動出来る。
裏口
ご用人や使用人達が出入りに使う。出てすぐに馬車を止めるスペースがある。
基本的に鍵が掛かっている。
執事室
男性召使い達の部屋。
鼠などの小型モンスターがいて、骨となった人骨に群がっている。部屋に入らない限り戦闘にはならず好き勝手にうごめいている。
部屋の壁にキーボックスが有り、そこには鍵束が二つある。
3階執務室と主人の部屋の鍵。
メイド室/メイド(キラービー)エリア
女性召使い達の部屋。
扉は無くなっていて、中に入る事が可能。
ここにもキーボックスが有り鍵束が二つある。
3階子供部屋の鍵と2階の各部屋の鍵。
使用人室
調理人やその他の雑用係などの部屋。
明かりが無い為中は暗い。何かがごそごそとうごめくような音が聞こえている。複数の何かがいるようだ。
戸棚の中や、暗がりに小型モンスター隠れている。明かりで照らすと暗がりへと逃げていくが、部屋の探索をするなど好戦的な態度を見せると戦闘になる。
倉庫
倉庫。パーティ用のテーブル、椅子の他、食器類もここにある。
階段
主に執事やメイド達が移動に使う螺旋階段。
1階から3階まで自由に行き来出来る。
----- 2階 -----
廊下部は執事エリア
2階の廊下をユックリと歩いて見回っている執事がいる。時折窓際の花瓶の位置を動かしたりする。
2階を探索する者を見つけると攻撃を開始する。
別の階へ行くか、部屋の中に入ると攻撃をやめ、巡回に戻る。
吹き抜け
1階から繋がる吹き抜け。壁の周囲に歩けるように回り通路がある。
この吹き抜け部から1階を覗くと長女の姿を確認出来る。ただし2階部分にいる限りその影響を受ける事は無い。射撃にて長女を倒す事も可能。
ただしすぐに執事がやってきて攻撃される事になるだろう。
大階段
階下へと降りる階段。朽ちているので通行するには危険を伴う。
中階段
3階へと上る階段。踏み板が朽ちかけているので、急いで移動しようとした場合、踏み外して転倒する可能性がある。
2階、客室及び倉庫
2階の客室内の様子は2d6でランダムに決定される。
10を除く同じ出目のイベントは起きない。同じ目が出た場合はより大きい数字が出たものとして判定する。
2~8何も起きない
9枕の下にチップが。3d6銀貨見つける。
10ジャイアントラットが出て来て戦闘になる。
このイベントは何度でも発声する。
11ラットがいるが、慌てて逃げていった。
12ポイズンラットが出てきて戦闘になる。
13旅人のメモを見つける。
「領主に金のお守りを見せたのは失敗だった。あれを見て領主の目が変わった。なにがなんでもほしがっているように感じた。もしかした今夜寝込みを襲われるかも知れない。だがそうはさせるものかこれは俺のものだ。」
14銀貨を3d6×10枚発見。
15宝飾品を1d6-2個発見。
価値はそれぞれ1d6×10銀貨
16銀で出来た聖母像を発見する。
価値は銀貨400枚
持ち運ぶ場合移動-5。重鎧と同じ扱いを受ける。
A1、A2
大きめの部屋。ランダム決定の出目に+4
B1、B2、B3
中サイズの部屋。ランダム決定の出目に+2
C1、C2、C3、C4:5
小さめの部屋
倉庫:7
荷物置き場。ランダム決定の出目に-2
階段
主に執事やメイド達が移動に使う螺旋階段。
----- 3階 -----
テラス及び廊下部は長男(蔦縄)エリア
テラス/長男エリア
ダンスホールと同じ大きさを持つ屋外テラス。
様々な植物により飾り立てられていて見た目にも美しい。
周囲のプランターには美しい花が咲いている。だがこれはキラープラントの偽装した姿なのだ。不用意に近づけば急襲されてしまう。
近づかない限り攻撃される事は内。
キラープラントはそれぞれのプランターに1体いて、プランターは合計4つある。
テラス出入口/長男エリア
屋外テラスへと出入りする扉。
扉の前には応接セットが並べられていて雨の日でもテラスを眺めながら寛ぐ事が可能。
中階段
2階から続いている大きな階段。あちこち腐っていて油断すると足を踏み外す事になる。
3階廊下/長男エリア
3階の廊下では長男であるキラープラントが1体巡回している。距離10m以内に近づくと攻撃してくる。
長男のキラープラントは移動速度は遅いが、自力で動く事が出来るものとする。視力が弱いので大きな音を立てたりしなければ攻撃される事は無い。
D1の前まで来ると中に入ろうとするが、扉を開ける事が出来ず、苛立つようにガチャガチャやるのだが、暫くして諦める。そして巡回に戻る。
D1にある宝飾品を手渡す事により喜ぶので、それによって暫く戦闘を回避する事が可能。
あるいは服飾品を渡すとこれも喜ぶが、一生懸命着ようとしてそれが叶わず、最後にはそれを破り捨てて巡回に戻る。
D1の扉を開けておくと、その中に入っていく。その時に扉を閉めて鍵を掛ければ中に閉じ込める事が可能。
長男は時折テラスへと出歩くが、この時、花壇にいるキラープラントが長男を支援する事になる。その為戦闘力が上昇する。
主人室
屋敷の主人と奥さんの部屋
テーブルに領主のメモ書きがある。
「この家は呪われてしまった。あの旅人のせいに違いない。しかしどうする事も出来ない。いったん屋敷を出て冒険者を雇うしか無いだろう」
主寝室
大きな天蓋付きダブルベッドのある寝室。
執務室
重厚な机が置いてあり、壁には本棚が並べられている。置かれている本は朽ちていて読む事は出来ない。
執務机の引出の一部に鍵穴がある。ここにスケルトンの持っていた鈎を使用すると隠し扉が開く。
隠し扉を開けると地下室へと続く階段がある。
D部屋(子供部屋)
D1~3は同じ作りになっている。それぞれ寝室と個室に別れている。
D1 長男の部屋
執務にも使う事が出来る重厚なテーブルと椅子。本棚には朽ちた本が多数置かれている。
テーブルを調べると、宝石のついた金細工のお守りを見つける事が出来る。
D1 寝室
豪華な寝具は埃が積もっていて叩くと埃が舞う。クローゼット内には高価そうな服があるが、どれも草臥れており価値は無い。
D2 長女の部屋
ここにモンスターは出ない。また、価値のある目につくようなものも無い。
また、ダンスホールにおける長女の要求品はここか隣の寝室にあるものとする。ただし、食物は厨房にある。
D2 寝室
豪華な寝具は埃が積もっていて叩くと埃が舞う。クローゼット内には高価そうな服があるが、どれも草臥れており価値は無い。
D1との違いとして全てが女性用の為、全体的にピンク色をしている事と、女性用の服と下着がある。
D3 次男の部屋
空き部屋となっていて、調度品はテーブルと椅子のみ。
D3 寝室
こちらも空き部屋。ベッドにも寝具は無い。クローゼットも空っぽ。
倉庫
3階で必要な道具や備品を仕舞っている倉庫。
階段
主に執事やメイド達が移動に使う螺旋階段。
----- 地下室 -----
執務室からのみ行く事の出来る地下室。領主の宝が安置されている。
長男によって殺された旅人のゴーストがいる。
ゴーストは自分から攻撃する事は無い。話かけれは受け答えも出来る。
最初は館の人間かと思っているので警戒している。
会話をする事で彼が領主達によって閉じ込められて殺された事を知る事が出来る。
領主達憎しでゴースト化しているので、それを解消する事で館の呪いを解除する事が出来る。
あるいは、直接戦って倒す事でも呪いを解除出来る。
領主の死骸(スケルトンの頭蓋骨)を持ってくる事で領主が死んだ事を判らせる事が出来る。さらに長男が持っていた金のお守りを持ってくるとお礼を言う。
ゴーストを倒すか呪いを解除すれば館から抜け出す事が出来る。
ゴーストの弱点である聖別された銀の聖母像を所持していてそれを見せると悪霊が弱体化するので(弱体化無しにゴーストを倒すのは難しくした方が良いだろう)倒す事も出来るだろう。
なお、この部屋は宝物庫にもなっていて、宝飾品を見つける事が出来る。
宝飾品の数1d6-2個(最低1個)
宝飾品の価値(3d6-8)*20銀貨(最低0)
銀貨2d6*10
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廃墟化の原因について
偶然訪れた旅人を招き入れたところ、その人物が持っていた宝を長男がほしがった。
長男は深夜に寝込みを襲って旅人を殺し、宝を手に入れる。領主はその事を隠蔽して旅人が訪れなかった事にした。
旅人の死体は焼いて、骨は砕いて庭にまいた。
旅人の怨念が屋敷に取り憑いて、領主及びその使用人達全てを巻き込んで死へと追いやったのである。
領主のいなくなった領地はいつの間にかすさんでいき、そして領地は人のいない荒れ地となった。
----- 後書き ----
最初にも言った通り一般的ななホラーマップとしても良いしこのままホラーダンジョンとして楽しんでも良い。
各部屋の中身を自由に入れ替えればそれはもう貴方のオリジナルマップとなるだろう。