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ゴブリンの洞窟 前後編

ゴブリンの洞窟



 ゴブリン退治をするシナリオの洞窟です。

 ダンジョンと言うより洞窟と言った方が良い作りをしています。


 2つある洞窟はどちらも同じ洞窟です。上段の洞窟が初めてここに訪れたときの状態です。

 下段は最初のPCからの襲撃を生き残ったゴブリンが知恵を付けた上で改修された洞窟になります。

 形は全く同じなのにちょっと味付けするだけで難易度が変わるという作りになっています。






 洞窟の基本情報


 洞窟の中に明かりはありません。洞窟の高さは少し低く、起って歩く分には問題ありませんが、武器を振り回すには少々狭いかも知れません。

 また、幅は二人並んで歩ける程度ですが、これもやはり武器を振り回すには手狭です。

 見張り部屋や前室、ボス部屋で戦う分には問題ありません。




 襲撃前の状況



 入口


 入口には沢山の足跡が有り、出入りが激しい事が判ります。

 この入口を発見するには、徘徊するゴブリンに出会ってその足跡を追跡してくるのが一番楽な方法になります。

 近場の村を襲撃するなど、ゴブリンとの出会いを演出しましょう。


 なお、注意深く探す事と強運があれば第2洞窟への足跡を発見する事が出来ます。

 運が悪いと狩り場への足跡をたどったり、水場への足跡をたどってしまい、時間を浪費する事でしょう。




 見張り部屋


 入ってすぐのところが少し広くなっていて、そこから繋がる見張り部屋にはゴブリンが4体います。

 見張り部屋の中には薄汚いボロ布が引かれていて寝具変わりになっています。また食べ物の食べかすが散らばっていて異臭を放っています。

 部屋の隅に小さな樽が置いてあり、中には強い臭いのする液体が入っています。ゴブリン達が飲んでいるお酒です。飲むと気分が悪くなります。。

 水袋があればこれを持ち出す事は出来ます。


 侵入者の気配を感じるとゴブリン2体が前衛となり見張り部屋の前に立ちふさがります。後の弓持ちのゴブリンが援護射撃をするスタイルです

 逃げる場所が無い為、前衛が倒されると残りのゴブリンは武器を投げ捨て許しを請います。ただし少しでも油断すると襲いかかってくる事でしょう。




 前室


 前室の入口部分に布きれで出来た扉があります。それを動かすと繋がっていた木ぎれがカラカラと音を立てます。


 扉をくぐると洞窟が一気に広くなっています。高さもありますし、幅も10m以上あります。

 ここでは多数のゴブリン達が思い思いの行動をしています。寝ていたり、食べていたり等です。

 部屋の壁際には樽や木箱が乱雑に置かれています。取ってきた食糧や戦利品を詰め込んでいます。

 積み上げられた木箱の影に隠れるようにして小さな穴が空いています。その先には子供部屋があります。

 樽には外で汲んできた水が入っています。

 その横には火を起こす為の炉のようなものが有り、串に刺した小動物達を焼く事が出来ます。

 ここには6体前後のゴブリンがいます。その中には少し強い個体も混じっていると良いでしょう。


 ゴブリン達は冒険者を見つけると襲いかかってきます。そして戦闘が始まってすぐに奥の部屋で寝ていたホブゴブリン(ボス)が1体現れます。

 また、見張り部屋に行っていなかった場合、そちらのゴブリン達もやがて現れます。




 子供部屋


 前室の端にある木箱の奥に通路があります。その中は子供部屋です。

 その中には子供ゴブリンが1d6体いて、身を震わせながら隠れ潜んでいます。彼らに戦闘力はありません。殺すと宣言すれば殺す事が出来ます。




 ホブゴブリンの部屋


 前室での戦いが一瞬で終わるか、秘密裏に全滅させる事が出来ればホブゴブリンが1体でここにいます。

 ホブゴブリンと前室で戦っていればここにゴブリンはいません。


 前室の奥にはホブゴブリンの部屋があります。そこには毛皮を利用したベッドのようなものが有り、その周りには食べ滓が散乱していて、骨や肉片なども見受けられます。

 ここにイベント用のNPCが捕まっていても良いと思います。






 2つ目の洞窟


 第1洞窟から5分ほど歩いた場所にあり、大きめの木の根元に潜むようにして開いています。

 入口は狭く80cm程。はうようにして入り込むと中は2m位の丸い空間です。小柄なクマが冬眠用に掘った穴であると推測されます。ゴブリンですら二人はいると窮屈な大きさでしかありません。


 一匹のゴブリンがこの洞窟を見つけそこを自分だけの別荘にしていました。

 彼は偶然にも襲撃があったときここで休憩していたのです。そのお陰で冒険者に殺されずに済みました。


 彼はホブゴブリン達が冒険者によって退治された後、その洞窟を改めて自分の物にします。

 そしてやられた様子から学習し対抗策を検討します。勢力を取り戻しそして自分が一番になるのです。




 第1洞窟 二度目の訪問



 入口


 入口には狼が2匹門番として繋がれています。

 狼の吠え声によりゴブリン達の警戒態勢が稼働します。




 分かれ道


 見張り部屋と前室へ向かう分かれ道です。この場所も以前来たときと何ら変わりはありません。

 様子を伺うなら見張り部屋の方から声が聞こえてきます。前室側は静か(準備不足ならば音が聞こえてくるかも)です。




 見張り部屋


 途中から道幅が狭くなっており、地面には大きめの石が散らばっている。よく聞けば奥の方からはグギャグギャと言う声が聞こえてくる。


 見張り部屋の奥にはテーブル類が有り子供ゴブリン達の遊技場となっています。何かの骨で積み木のような事をしたり、投げつけ合ったりしています。

 子供ゴブリン達は3体います。




 前室


 ウルフたちの鳴き声により冒険者の侵入を察知していた場合、対侵入者措置が発動します。

 これは生き残りゴブリンが考えた冒険者対抗方法で、何かあった場合はすぐにこれを行うよう他のゴブリン達に言い聞かせています。


 前室に繋がる通路は水を蒔いて泥濘ませています。これは後述する堀を判りにくくする効果があります。


 前室の入口から10m付近に1m幅の穴を掘り、その土をつかって通路を狭く低くしてあります。

 残った土を使って穴の部屋側に防壁を立てます。防壁の側には投石用に石を並べておきます。

 穴の底に定期的に水をまき、水深40cm、底部は泥状にしておきます。

 通路から穴を渡る木橋を架け、それを普段の通路とします。


 ウルフの声が聞こえたら木橋を部屋側に引き込んで橋を無くします。

 冒険者達が穴を越えようと必死になっているところへ防壁越しに弓矢や投石で攻撃を加えるのです。

 これを成す為にゴブリン達は防壁の後ろでジッと冒険者が来るのを待っています。


 通路から前室に入る広くなっているところまで冒険者が来たところで攻撃を開始します。距離はおよそ20mです。

 当然明かりはありません。うっかり突撃しようものなら穴に落ちてしまうことでしょう。

 走っているときに穴に気がつくには、何らかの判定を要求しましょう。失敗したら穴に落ちてしまいの落下ダメージを受け、さらに転倒します。

 

 穴の幅は1mですので、ジャンプで飛び越える事が可能です。防壁の無い場所が確認出来ているなら簡単に、防壁をも飛び越えるなら難しめにしましょう。

 失敗したらやはり穴に落ちます。


 穴の通路側の人数が二人以下になった場合子供部屋にいるゴブリン達が出てきて動きを押さえます。


 前室の部屋側には5匹のゴブリンがいます。

 このうち一匹は体力が多いなど少し強めの個体にしても良いと思います。




 子供部屋


 穴に目が行って忘れているかも知れませんが、前室の横には子供部屋がありました。

 そこには5匹のゴブリンが潜んでいます。

 穴の通路側の人数が減ったところで襲いかかってきます。これは穴をジャンプしようとする事を邪魔する行為にもなります。

 この中には前回の襲撃を生き残り強くなったゴブリンも含まれます。


 なお、生き残りゴブリンは、戦況が悪くなると他のゴブリンを盾にしてさっさと第2洞窟へと逃げ隠れます。




 ボス部屋


 普段は生き残りのゴブリンが偉そうに暮らしていますが、対侵入者措置発動後はゴブリンはいなくなります。






 総評及び注意事項



 第2洞窟の存在はプレイヤーの想定外になるように仕向けましょう。

 ダンジョンを意識させ、モチベーションを上げていくのです。ゴブリンが洞窟の中に逃げていく姿を見せるの1つの手です。

 そしてゴブリンが生き残ったのは偶然であると強調しましょう。ご都合主義的な偶然はシナリオ進行上よくある事なのです。



 初回の襲撃の時は是非子供部屋を見つけて貰いたいです。これが2度目の探索時の布石となるのです。

 なぜ子供が見張り部屋にいたのか、つまり子供部屋は現状どうなっているのか?

 そこに疑問を持つ事が出来れば、子供部屋からの襲撃を事前に察知する事は難しくありません。



 私がこのシナリオをやったときは最初の襲撃の後、いったん町に戻りレベルアップさせました。そのお陰も有り、2度目の襲撃も無事に成功させる事が出来ました。

 このレベルアップが無かった場合、逆にやられていたかも知れません。



 ちなみに、同じ洞窟を2度探索する事は、プレイヤーにとってけっこうなストレスになります。

 ですので、この手を使う場合、洞窟の大きさは出来る限り小さくした方が良いのです。

 ダンジョンでは無くて洞窟。この言葉はそう言う意味を持ちます。



挿絵(By みてみん)

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