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03 不思議な笑い声
「う…」
「痛っ」
血が吹き出して、手が真っ赤になっていた。
地面に、倒れ横たわった。
空を見上げると、少しばかりの雪が降っていた。
「何でこうなったのか?」
少し考えたが、もう頭の中は真っ白で何も思い浮かばなかった。
「俺、こんなに心弱かったかな?」
後、どれくらいで逝くだろうかと考えながら苦しいなか言葉を発した。
「あんたは強いよ」
「???」
何か、声がした気がした。
気のせい?
いや、確かに聞こえた!
俺は、最後の力を振り絞って声を発した。
「だ…れ…だ」
するとお返しというかのように
「あはは」
「ヒ・ミ・ツ、じゃあね、バイバイ」
「また、未来で会いましょう」
その不思議な声は、もう聞こえなくなった。
「み…ら…い?」
もう、未来なんて…
時期に、眠気に襲われ俺は静かに落ちていった。