しおり 2
さっきから携帯のバイブが鳴ってる。
多分、しおりからだらうと、翔大は小さく息をついた。
しおりと出会ってから、約二週間が過ぎた。あれ以来会っていないが、連絡は続けている。
翔大も元カノの相談とかしてはいるが、だが、しかし、しおりからのLINEは多すぎる気がする気がする。
初めは全く気にならなかったLINEだったが、日毎に増えてくLINEに翔大は少しうんざりしはじめていた。ふと、気付くと昨日の夜中だけで、20通は超えていた。
翔大も元カノには毎日たくさんの連絡をしていたし、周りにもマメと言われるぐらいだから、SNSが苦だと思ったことは一度もなかった。
その翔大が、ため息を吐くのだからよほどのことだろう。
内容も、たいした内容ではない上に、細々とした文が少しづつ送られてくるのだ。
おやすみ。
明日は何時起き?
最近急に寒くなってきたね。
今日はこれで最後にするね。
その後に、自分の今はまっているドラマはね、とかまた会話が始まるのだ。
翔大も無視すればいいのだが、ここで自分のマメな性格が災いする。ついつい返信してしまうのだ。
いっそう少し無視してみよう。
翔大はそう思い、スマホをポケットにしまった。