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12話 情報

あけましておめでとうございます〜!!!

今年もよろしくお願いします!!!!

今年は......とりあえず健康に生きよっかなー。

皆さんも健康に過ごしてください!

「ドキュメント見てきた?」


 70ページ越えのアレね……。

 ほぼ全部、夜通し暗記してきたからな。

 感謝してほしいくらいだ。


「じゃ、重要な情報だけ言おう。チーム名は“大海原”。1人目は水谷千。剣使いでD+ランクらしい。黒髪ロングの清楚女子だ」

「絶対その情報いらんだろ」

「戦場で見てすぐわかる情報がそれだろ」

「なるほどね」


 ──まあ、一理ある。多分。

 そう納得させると、二人目を速水が読み始める。


「2人目は市川理衣。ナイフ使いで、水と風の魔法が得意。Dランク。宮田みたいな感じだな。あ、セミロングだから区別はつきにくいけど、剣持ってたら水谷、ナイフなら市川」

「ふむふむ」


「3人目は半田翔。剣と盾のタンク役でD+ランク。男に興味はないから顔なんて覚えてないが、盾を持ってたらそいつだ」


 盾か……一番厄介なタイプだ。

 俺の半魔力宿りが盾で防がれた時点で魔力が4割減るから、俺は一気にお荷物と化す可能性が高い。

 コイツには絶対に気をつけないと。


「4人目はリーダーの小山夏帆。ナイフと火魔法のCランク。俺が一番好きなタイプの金髪ショートだ。やっぱ金髪ショートっていいよね。そそるというか──」

「お前の性癖はどうでもいい!」


 速水はニヤニヤ笑いながら手帳を閉じた。

 まるで“情報通の俺かっけぇ”とでも言いたげな顔だ。

 犯罪者予備軍だからな?お前は。


 いや、もう犯罪者か。ハッキングしてるもんな......


 生憎、コイツの趣味語りに付き合う時間はない。


「悪いけど中断で。あと15分も残ってないから」

「そんなぁ……あ、確かにそんな時間残ってないな。じゃあ続き。5人目はエースの中津海和。長剣使いでスピードとキレがあるCランク」

「要するに強いのか」


 速水が肩をすくめる。

 Cランクという肩書が実力を物語っているから、どうしようもない。


「でも気にすんな。去年は一回戦敗退だし」

「ふーん……まあ、弱いかどうかは別としてな」


 一年あれば人は化ける。

 4ヶ月間で変わった俺が言うんだ。間違いない。


 速水があー疲れた、と声を漏らして近くの椅子に腰掛ける。


「ここまで俺が言ったから、あとは宮田任せた」


 よし、準備はできてる。夜通し念入りに練ってきた作戦だからね。完璧だ。

 頭の中で一度戦場を思い描いてから口を開く。


「まず俺が雷魔法で目眩ましして、同時に速水が土壁で敵を分断。適当に2人と3人に分ける。俺と速水が2人側、如月が3人側だ」

「おう」

「2人の方は俺が走りながら半魔力宿りの矢を撃って、1人を麻痺させる。残り1人は速水が正面から、俺が裏を取って倒す。その後、麻痺した方には俺がトドメ。ここまでいい?」

「「うん」」


 ここまでうまく行けば数は互角、想定通りだ。

 二人とも理解もしてくれてる。

 ……問題は───ここからだ。


「その間、如月は3人相手に耐えてくれ。持久戦はなし、フルパワーで」



「......ちょ、ちょっと待って、どゆこと?」

「ごめん深夜テンションで考えてきた?」


 確かに夜通し考えたけど。

 でもこれは勢いで投げた案じゃない。

 俺達が勝ち筋を拾うなら───これしかない。


「できれば1人くらい倒してくれると嬉しい」

「だから難しいって!」

「よーく考えて見てくれ。

 如月のフルパワーと戦うってことは、相手もフルパワーになる。そうして疲弊させて、俺らが叩く。ギリギリで勝つ作戦だ」

「……まあ、それなら納得だな」


 このまま正攻法でやれば、まず勝てない。

 相手は数も役割も揃っている。パーティ結成から1ヶ月も経ってない俺等が本来勝てる相手じゃない。

 なら、───これぐらい無茶をしないと勝ち筋なんてできない。


(にしても、あの顔……どっかで見たことあるんだよな)


 廊下に出た瞬間、その違和感が確信に変わった。

 向こう側から歩いてくる、見覚えのある横顔。


「あれ、君どっかで会わなかったっけ?」

「さあ、大学の通路で会ったんじゃない?」

「いや、思い出した。入学式で見かけたんだ」

「え、強いの?」

「いや、武器すら決めてない初心者だったよ」

「ああ、あの子か」


(やっぱり……大海原のメンバー、入学式で声かけてきたパーティだ)


 如月が少し驚いてこちらを向く。


「知り合い?」

「いや、見覚えがあるだけ」

「ふーん、なら問題なしだな」

「だな。やることは変わらない」


 その瞬間、ふと思い出す。

 腕時計に目を落とし、まだ余裕があるのを確認してから速水を見る。


「確かさ、新しく入ったメンバーがいるんだよな。それ誰かわかる?」

「えーっと……水谷千、だったはず」


 なるほど......D+ランクか。

 戦力が増えたのは事実だが、それだけで全体の均衡が大きく崩れるとは思えないな……なら、勝てる可能性はまだ残っている。


「そろそろだぞ」


 緊張で胸の奥がざわつく。

 3kmも走れなかった頃を思えば、ずいぶん遠くまで来たもんだ。


「「ああ」」

「よし、じゃあ初戦やりますか」


 ──校内選抜第一試合。


「よし、速水、宮田。行くぞ!」

「緊張すんなよ。向こうにも新メンバーが入ったってことは、相手も連携が確実に甘い。ボロを作らせるのは俺の仕事だ」

「任せたぞ、誠。お前の作戦を信じてるからな」


 その時、アナウンスが響く。


「それでは校内選抜第一試合を開始します! “大海原”、 “無名の騎士”はステージへ!」


 如月が拳を掲げる。


「やるぞ、お前ら!」

「「ああ!」」


 期待と高揚を顔に浮かべ、そう応える。

 鼓動は早い。

 けど頭は冴えている。

 今なら、ちゃんと戦える気がした。


 ───戦いの幕が、上がる。

みなさんに初夢は何でしたか?

私は麒麟の魔剣で学校逃走中でした!

それでは良いお年を!!


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