11話 四大学冒険者杯
まず小さな報告1つ目です。
カクヨム投稿を始めます。
ただし、3日に一回投稿をする予定なので、目測としては3月あたりになりそうです。
2つ目です。
これは1つ目よりもでかいです。
タイトルを変えます!!!
タイトルが良くないと人は読んでくれないので、変えます!!!
が、まだ決まりきっていないので、1月上旬に発表します。
「宮田ってさ、四大学冒険者杯って知ってる?」
速水がパーティに入ってから1週間も経たない頃だった。
ダンジョンの中で如月が話しかけてきたのだ。
「もちろん」
──と言いたいところだが、実は名前しか知らない。
細かいとこはテストに出ないからな。
「そう。国立冒険者学校、防衛探索学校、私立日本冒険者大学、そして我らが冒険者大学。
この四つの代表パーティが戦って勝者を決める。それが“四大学冒険者杯”。」
「つまり、プロへの登竜門ってやつか」
「そういうこと。上位二チームは世界大会への出場権も手に入る。いわば──“プロ直通チケット”だね」
如月がニヤッと笑う。
本来であれば良いことなんだろうが、その表情を見るといやな予感しかしない。
「だけどね、代表の座を争うのは熾烈だよ。
20人の枠を、1000人が奪い合う。僕らなんて三回戦まで行けたら奇跡かな」
「いや、それ無理ゲーじゃん。なんで出るんだよ?
勝つ見込みゼロならやる意味ないだろ」
「もう一つの側面を考えよう。
“どこで負けたか”を知れば、今の実力が分かるだろ?」
「ならもうちょい後に出ようぜ。まだ俺ら連携取れてないし、そもそも俺が弱すぎるし」
「え、全部出るべきだろ。今も後も出て奇跡を、いや実力で勝つんだよ」
うーん、その実力がないと思うんだけどなー。
でもまあ、理屈は分かる。理屈は。
──ただ、今のパーティじゃ……。
「三人パーティが五人パーティに勝てると思うか?数で潰されるだけだぞ」
「うるさい、やるぞ! 速水にもそう伝えとくからな!」
剣幕でねじ伏せられた。
……チッ、反論する隙もない。
正直、無駄だと思う。
けど“伝統”とか言われたら、やらないよりはマシか。
空気感を掴むにはちょうどいい。
「……とりあえず一勝だな」
魔力コントロール、弓の精度、そして体力。
その三つを鍛えりゃ、三回戦くらいまで行ける……かもしれない。
希望的観測だが。
◆◆◆◆◆
そうそう、メンバーの紹介をしていなかったな。
如月とは2ヶ月ちょい、速水とは1週間弱しか会ってから経っていないがわかったことがある。
───どっちもクズだ。
困惑した皆さんのためにもう一度。アイツらはクズだ。
一旦、どこが終わってるかというのを説明しよう。
如月は爽やか風イケメンに見えたが、本性はその反対だ。
まずは遅刻。今日は15分遅刻している。そのくせ謝りもせず笑いながら入ってくる。論外だ。
そして、協調性がない。俺はアイツにEランクに上がるまで一緒に戦えないと言われたとき、コイツの協調性のなさが招いた結論だと思っている。鞭が持ち武器だって聞いた瞬間に薄々感づいてたからな。
最後に、───パチンカスだ。これに関しては弁明のしようがない。年齢制限には引っかかってないが、元模範生の俺からしたら無理だ。
そんな如月と高校の時に同級生だった速水、というだけで問題児という感じがとてつもなくする。
だが、大丈夫。
遅刻しかしない。現に今日は開始3時間時点で来なかったので諦めて解散にしたからな。まあ、協調性ゼロ人間とオークを倒したから、何もしていないわけではないが。
以上、愉快な仲間たちだ。
◆◆◆◆◆
二週間後。
「おーい!対戦相手出たぞ!」
「お、誰?」
「“大海原”。二年の五人パーティだって」
うーん、よりによって上級生フルメンバーか。
「で、俺ら“無名の騎士”って書いてあるけど、これ何?」
「それ、俺が決めた」
「は?なんで?」
「響きがカッコいいだろ。“力不足でも、名前だけは誇り高く”って感じでさ」
「ポエマーかよ」
「言っとくけど、意味深に言えばだいたいカッコよく聞こえるんだぞ」
これはカッコいい。異論は認めん。
速水が苦笑しながら問い返す。
「でも、Bランク以下のパーティって名前つけられないんじゃなかったっけ?」
「正式登録のパーティじゃなければ別。
これは“大学内チーム”扱いだから、好きに名乗っていいんだよ」
「なるほどね」
納得した速水は、突然リュックからノートPCを取り出す。
「ちょっと時間かかるけど、待ってて」
5分後、静寂。
10分後、スマホを触り始める。
30分後、如月と模擬戦開始。
──やっぱ鞭の軌道わかんねぇ。
そして1時間後。
「あ……」
その一言が怖い。パソコン壊れた音にしか聞こえない。
「どうした?“大海原”の情報でも掴んだ?」
「ごめん、次フランス語あるんだ。1時間後戻るね」
「「はぁぁ!?!?」」
周囲の視線にさらされながら速水待った甲斐、なし。
速水は風のように去り、俺と如月は無言で訓練場へ向かう。
───二時間後。第三総合闘技場。
流石は冒大。俺らぐらいの魔法でもビクともせず、壊れても一瞬でその傷は消える練習場。こんな物があるなんて如月に言われるまで気づかなかった。
如月の鞭が風を切り、俺の雷魔法が閃く。
お互い近接型ゆえ、勝負は早い──と思いきや、なかなか決着しない。
(……舐めプしてんじゃねぇよ)
如月は反撃のチャンスをわざと作り、攻撃した瞬間に潰してくる。
倒れそうになると、待つ。くっそ腹立つ。
「ねぇ、そろそろ本気出してくんね?」
「え? 一瞬で終わるけど?」
「いいからやれ」
「わかった──」
──世界がひっくり返った。
気づけば天井が視界いっぱい。
……はい、瞬殺。デジャヴ。
「どうだった?相棒?」
「相棒でもないし、もっとマシな言葉なかった?」
「ドラマチック展開ってやつだよ……相棒……」
「だから違うって」
「お前冷たいから今から打ちに行っていい?」
「ごめんその昭和の刑事ドラマ続けていいよ」
くだらない掛け合いをしていると、スマホが鳴った。
「如月、速水からドキュメント来たぞ」
「ほんとだ!」
開いてみる。
──74ページ。
「おいおい……小学校時代の自由研究から好きな食べ物まで書いてあるぞ!?」
「あいつ情報収集能力凄いからなー。高校の頃とか先生同士の恋愛をほぼ全て知ってたし」
「あ、同級生だったっけ?」
「うん。まあまあ仲良かった」
「てかどうやって調べてたんだろ」
「パソコンハッキングして片っ端から漁ってたって聞いたけどな」
「......その友達、将来絶対捕まるぞ」
「縁切っとくか」
「そうだな」
ハッキングをしてるとは思っていなかったし、大学にバレたらおそらく退学だ。
まあ、如月があそこまでヤバいなら速水もそれぐらいだろうと考えていた俺からは納得としか思えないが。
でもITに詳しいのは意外だったな。犯罪するのも意外だけど。
とはいえ、ここまで詳細な情報があるのはありがたい。
ハッキングをしてようと法律なんて、勝てば関係ない。
───運命の一回戦まで、あと三日。
よいお年を!
Happy Newyear!




