01話 始まり
初めての作品です
5話まで一気に投稿します
改善点があったら全部気兼ねなく教えてください
それを踏まえて6話以降をより良くして出します
よろしくお願いします
───この世で最も敬意を表される職業は何か?
政治家?スポーツ選手?宇宙飛行士?
どれも違う。
強大な恐怖から人類を守り、夢を希望を与え、まだ見ぬ世界を探し求める。
それを人々は敬意を込めてこう云う。
───冒険者、と。
◆◆◆◆◆
……うーん、結局ダメだった。
受験期間ちょうどにインフルエンザにかかって40度の熱を引き、死ぬ気で受験会場に行ったら余計悪化して全部落ちた。
そりゃそうだ。意識が朦朧としている時に微分積分ができるわけない。ということもあって、高校の青春を全て捨てて賭けた受験という名の博打に失敗した、というのが今の俺だ。
浪人して受かるかなぁ.......それで受からなかったらそれこそお先真っ暗だ。もうこうなるんだったらチキン屋でも開こっかな......。
すべてがどうでも良くなって、他人事みたいにぼんやりした俺はベッドに転がる。
(俺の夢って......何だったっけ?)
ふと壁を見ると、ミヒャエル・シュナイダーのポスターがそこにはあった。
当時、冒険者世界ランク1位だった人だ。
その瞬間、冒険者を目指していた過去が鮮明に蘇る。
(俺は......世界最強になりたかったのか)
何かがある状態では無理だっただろうこの無謀な夢を追いかけるのも、全てを失った今の自分だからこそ目指せる。
……あ、マズイ。両親は反対するだろうな。どうしよう。
とりあえず、両親を説得させないとな。
◆◆◆◆◆
ふう、何やかんやあったが、結局説得はできた。だが、説得中にわかったことがある。
今の俺は.......体力がないに等しい。
そりゃそうだ、青春全てを捨てて授業が終わったら直帰宅で勉強してた窓際勉強族だ。運動の「う」の字もない生活で体力が勝手に出てくるわけない。おかげで体力テスト学年最下位だ。
なんと!世界ランク1位を目指していた青年はこうなってしまいました!
......ダメだ、冗談にしてもキツすぎる。これが現実か......
ということもあって、冒険者を目指すことを許された代わりに親から出された条件が一つ。
───冒険者大学に行く。
これだった。
◆◆◆◆◆
冒険者大学とは何かを説明する前に、まず冒険者が何か説明しなければならないだろう。
1968年の秋、突如としてソレが地球上に現れていた。大手マスコミが騒ぎ立て、常人ではおかしいと思うような宇宙人侵略説まで出てきた。だが、ソレは公害の影響でも、突貫工事のオブジェでも、ライブハウスでもなかった。強いていうなら宇宙人侵略説が一番近かった。
それはダンジョンだった。ダンジョンの定義も曖昧だが、とりあえずダンジョンと呼ぶことにした。調査をすると、中には、ファンタジー顔負けの魔物がいた。となれば、話は早い。自衛隊やら米軍やらソビエト赤軍やらが機関銃で直ぐに駆逐するだろう。
ところが、そう話は簡単じゃなかった。機関銃が効かないのだ。別に操縦士の腕が悪いわけでもなく、品質が悪かったわけじゃない。効果が著しく少ないのだ。機関銃を使ったとてオーガは倒せないし、ミサイルを使ってもドラゴンを一撃で倒せない。そういう次元だ。
その上、魔物は、火を操り、雷を撃ち、風で吹き飛ばし、水で壁を作る。もはや魔法?いや、魔法そのものだ。このあり得ないほどの銃火器耐性と魔法攻撃で人類は手も足も出なかった。
ここまで来ると、増税と賄賂ばかりしているお偉いさんも真っ青になりながらお仲間と対策を練りだす。だが、時すでに遅し、人類は絶滅......にはならなかった。そうじゃなきゃ俺は生きてないからな。話が思わぬ方向に進んだのだ。
───冒険者の誕生だ。
人類の中でも魔力を持ち、魔法が操れる存在が現れ始めたのだ。そして、対ダンジョン戦線は人類側の圧倒的不利から有利まで好転する。
それから数ヶ月が経って、新たな発見が見つかる。
───魔石のエネルギーだ。
死んだ魔物を解体すると、中には魔石といういわゆる心臓部があった。ただ、正確には生きている間の心臓ではなく、死んだ後の心臓が魔力を豊富に含んだ魔石となる。これを研究した結果、これを特殊に分解すると二酸化炭素など出ない、魔力とエネルギーになる貴重な資源、と分かった。すると、これを確保するためにダンジョン探索はより進んでいった......
となる前に一枚噛もうとする人々がいた。民間の冒険者だ。ダンジョン関連を全て独占していた政府に抗議し、ダンジョン探索の自由を提唱。魔石を多く流通させたい政府はこれを了承。これを皮切りにダンジョン産業は動いていく。
そして、エリート冒険者を育成するために冒険者大学が創設された。といっても二年制だが。日本のトップランカーの3割はここを出ていて、冒険者版・東京大学。そういってもいいぐらいだ。
そこを俺は目指す。
さっき調べたら、締切は今日。だったら申し込むしかない。
カタカタカタ......
申し込み完了、っと。
よし、対策を始めますか。
まずは、冒険者社会の歴史。とりあえず、勉強から。その次、冒険者社会の時事。知っとくに越したことはない。最後に冒険者組織。各国の有名クランから、魔石流通組織まで。
一日16時間勉強をして早5日。思ったより時間はなかった。仕方がない、もうすぐ2月が終わるんだ。こんな遅くまで願書申し込み日を設定してくれた大学側に感謝だ。
あとは受けるだけ。
◆◆◆◆◆
「試験始めっ!!」
おー!分かる!分かるぞ!!全てが分かる!!!
Q.冒険者ギルドの上位組織は何ですか?
A.世界シーカー協会(World Seekers Association)
Q.世界ダンジョン管理局が定めるダンジョンナンバーで”JPN0013”はどこですか?都道府県名も共に答えなさい。
A.小松ダンジョン(石川県)
なんだとっ!!!スラスラ解ける!!!
だけど、座学にはダンジョン関連以外も入っている。そう、一般教養だ。
だけど、問題ない。青春を捨てて勉強に打ち込んだ俺なら、満点阻止問題すらも簡単だ......いや、思ったより難しいな......マズイぞ?
鉛筆の音だけが響く会場に俺の焦りは木霊する。そして......
「試験終了です!!!」
ふう、何とか終わった。後は野となれ山となれ。
◆◆◆◆◆
2週間ぐらい経った日の朝だった。
リビングのテーブルの上に試験結果が入っている手紙がついに来たのだ。
高まる興奮が早く中を見ようと僕を急かす。
ふう......ビリッ!!
手紙を気合いで破る。これができなければ体力不足の次元に収まらないからな。体力面では一安心。
───合格。
「よっしゃ!!!」
点数内訳も書いてあった。
「総合教養 100点/100点」
よし!!!これはデカかった!!!
よく見たら偏差値76だ。これは俺が賢いのか、みんなが馬鹿なのか......
では、皆さんお待ちかねの体力・魔力だ!
せーの!
「体力・魔力 7点/100点」
うん......仕方ない。体育で3までしか取ったことないんだ、しょうがない。よくここまで取った。
とはいえこれじゃ偏差値28.3。半分の点数で受かるわけがない......わけじゃなかったんだよな!!
よーく合格の条件を見てみると、
1.2科目で160点以上を取る
2.どの科目も70点を下回っていない
と、その下に、
3.片方の科目が満点を取る
おそらく広報が「体力・魔力で満点を取る」と書き間違えたんだろうが、そんなことに構ってられる余裕はない。この学力を存分に活かして俺は合格した。
あれ、なんか2枚目があるぞ?
紙があるのに気づいたのでとりあえず読む。
「来年度の試験合格条件の欄を修正しておきました。学校生活を楽しみにしていてください。 by冒険者大学学長」
この学長、手強いな。ただ、受かったからモーマンタイ。
よし、目をつけられないように最低限の体力はつけないとね。
───では、特訓の時間だ。
最後まで読んでくれてありがとね!
ギャグ多めで楽しく書きたいと思います。
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