85 ぱぱっだめぇっ
初代様こと、神代聖一朗の悪行が不死鳥ぴーちゃんにより、どんどんどんっどんっ暴露されて⋯⋯
『初代様が申し訳ございませんっ!こうなれば腹を切ってっ』チャキッ
『『『わあああっ聖十郎様っおやめ下さいっ』』』がしっ
『止めてくれるなぁぁぁっ』
『聖十郎様、お労しや⋯』しくしく
「ぱぱぁっ」とたたっ
わあっぱぱがごらんしんっ
『『『きゅぅんっ(だめーっ)』』』たたたっ
死んじゃだめぇぇっ
白騎士さん達がぱぱを羽交い締めにして止めてくれてます。慌てて駆けつけるのんちゃんとちびちゃんず。
はらきりぜったいだめっ!
『何やってんだい、主⋯⋯』
『聖十郎が壊れたわね』
〖気持ちは分かるがのぉ〗
〖あまりにひどいですもんね~〗
ままたち、何のんびりしてるの?早く止めないと!
『待て待て、聖十郎。お前が腹切っても仕方ないだろ?むしろ聖一朗の子孫がまともなやつで俺様は安心したぜ。同じような奴だったらと思うと鳥肌が立っちまう』ぶるるっ
『ぴーちゃん様、ありがとうございます⋯⋯うっうっ』カランッ
「ぱぱぁ」
『『『きゅ~ん(よかったの~)』』』
ぱぱ、止まったぁ。ぴーちゃん、ありがとう~。
『『『ほぉ~』』』
『聖十郎様、こちらはしばらくお預かりしますね』
ぴーちゃんの言葉に泣きながら刀を落としたパパ。それを見て力を緩める白騎士さん達と、刀を拾う族長様。あれ?その刀はどこから出てきたのかな?それより~
「ぴーちゃんとりしゃんだかりゃ、もちょかりゃとりはじゃ⋯⋯」ぱしっ
『ぴよぴよ~(のんちゃん、その通りだけど、今はそれ言わなくていいかな~)』
「うにゅ」こくこく
ひまちゃん、わかったから、お口はなして~
『ぴよ~(はなすよ~)』
「ぷはぁっぴーちゃんしゃまみょ、へんにぇ」ぱしっ
『ぴよ~(のんちゃん~?)』
「もごごご(ごめしゃい)」
もうお口チャックするからはなして~
『ぴよ~(もぅ~仕方ないな~)』
「ぷはぁっごめしゃい」ぺこり
『ぴよぴよ~(大人しくしてようね~)』
「あい」こくこく
じっとしてます。お口もチャック。ぱぱのごらんしんもとまったからね。
〖ご乱心なんて言葉をのんちゃんはよく知っとったのぉ〗
〖そうですね~〗
のんちゃんの心をそっと読んでたグランパとぱぁぱが、とってものんき。
『まあ、そんな訳でな?俺様たちは眷属たちを守るために嫌々ながら聖一朗の下につき、このひでぇ名前を受け入れざるを得なかった訳だ』はぁぁぁっ
わあ~おっきなため息だぁ
『重ね重ね、申し訳ございません。初代様に代わりお詫びを⋯⋯』
『あ~だから、もういいって。何度も言うがお前のせいじゃねぇし。それに悪い事ばかりでもなかったしな』
『ぴーちゃん様⋯⋯』うるうる
ぴーちゃんやさしい!ぴーちゃん太っ腹!
〖のんちゃん、そこは太っ腹というより〗
〖懐が深いとか、心が広いとかでいいんじゃないかな~?〗
「うにゅ?」
のんちゃん、何も言ってないよ?
〖おお、そうじゃったの〗にこにこ
〖のんちゃんは何も言ってないよね~〗にこにこ
「うにゅ~?」
なんか、ごまかされた気がする~?
〖ほっほ〗
〖あはは~〗
笑ってごまかしてる~?
『しっかし、初代様、家精霊の伝承よりろくでもなかったねぇ』
『ホントにねぇ』
『ひどすぎなのです』
『『『『ですです』』』』
『『『ごくあくにん』』』
『『『『うんうん』』』』
ほんとだよね~?ママたちだけじゃなくて花うさちゃんと妖精さんたちまで頷いてるよ。
「しょだ!ぴーちゃん、けんじょくしゃんは?」
聖十郎様に捕まってた
『ん?ああ、盾にされた眷属か?』
「あい」こくこく
みんな無事?
『う~ん、まあ、魔物である以上仕方ないんだけどな?俺様んとこのファイヤードラゴンが一匹だけな』
「そんにゃ⋯⋯」
かわいそう⋯⋯
『いやまぁ、そいつは日頃から弱いものイジメするようなヤツだったんで、そろそろ俺様がしめ⋯⋯注意しようとしてたヤツでな?多方、あのバカの実力も計れずに殺そう⋯突っ込んでって返り討ちににあったんだろうけどな』
「しょ、しょっかぁ?」
じゃあ仕方なかったのかな?
『ぴよ~(ぴーちゃんお兄ちゃん、色々言い直せてなかったね~)』
『まあ、あの後、しっかり聖一郎の子どもたちを守る魔道具とかに使われてたから、良かったんじゃねぇか?他の眷属は無事だったしな』
「ふ、ふぅ~ん?」
い、いいのかな?
『ぴよ~(これはきっと、ぴーちゃんお兄ちゃんもかなり頭にきてた相手だったんだね~)』
「ふお~」
そっかぁよっぽど悪い子だったんだねぇ
〖まあ、とにかくじゃ。ぴーちゃんも聖十郎も落ち着いたようで何よりじゃ〗
〖そうですね。流石ぴーちゃん。中々の火力でしたからねぇ〗
〖そうじゃのぉ。わしの髭、焦げてないかの?〗
〖大丈夫です。ご立派ですよ〗
〖そうかの?ありがとうの〗
神様二人、さっきまでの業火を思い出して、のほほんとおひげの心配。
「ぱぱ」とことこ
のんちゃんはやっとパパの所へ
『のんちゃん』
「もう、ごりゃんちん、はりゃきり、めーよ」なでなで
『ごりゃんしん?はりゃきりは、腹切りかな?』
〖そうじゃ。腹切りとご乱心と言うとるんじゃよ〗
グランパが説明。
『ああ、なるほど⋯⋯。うん。のんちゃん、心配させてごめんよ。もうしないよ』ぎゅう
「やくしょく?」
『うん。約束するよ』
「じゃあ、ゆびきいっ」
『ゆびきい?』
〖ゆびきりじゃよ。前の世界の、まあ、約束する時のおまじないみたいなもんかの?〗
再び、グランパが説明。
『なるほど。どうやるんだい?』
「こーちてぇ」
『うん?』
赤ちゃん指と赤ちゃん指をひっかけて~
「ゆ~びきいげんまん♪うしょちゅいたりゃはりしぇんぼんの~ましゅ♪ゆ~びきっちゃ♪」
うんうん!これで安心だね!
『んん~?ええと?』
どういう意味でしょう?と、日本の神様の顔を伺うと
〖ほっほ。これで聖十郎は約束は破れんのぉ。何しろ嘘ついたらのんちゃんに針千本飲まされてしまうからのぉ〗
『ええ?針千本?』ぎょっ
「あい!やくしょく♪」にこにこ
『それは絶対に破れないね。針千本はとてもじゃないけど飲めないからね』くすくす
「あい!」
のんちゃんも飲めないよ!だから、約束守ってね!
『『『聖十郎様、良かったですね』』』ううう
『三人ともご苦労さまだったね』くすくす
必死に止めてた白騎士さん達も一安心だね!
『ははは。聖十郎、のんが優しくて良かったな』
『はい。ぴーちゃん様』にっこり
『ぴーちゃん様⋯⋯なんか、気持ち悪いな。のん、早く名前考えてくれな』
「うきゅっ」
そだった!お名前があった!
『かっこいいので頼むな!』ニカッ
「う、うにゅっ」
せきにんじゅうだいだぁ。みんな手伝ってね!
『たまとポチの分もな!』ニッカー
「ふぎゅっ」
そんなまぶしい笑顔で、さらにせきにんじゅうだいっ!みんな、ぜったいぜぇったい助けてね!
『あの、ぴーちゃん様、少々お聞きしてよろしいでしょうか?』
「う?ねぇね?」
『なんだ?虎っ子』
『虎っ子⋯⋯ええと、名前、ミルキーです。その、他の山の主様の正体って、まさか⋯⋯』びくびく
『ん?ああ、そうか!お前はアイスタイガーだもんな!うん、多分その想像当たってると思うぞ』ニヤリ
『ひえっ⋯ややや、やっぱりっ』ガクガクブルブル
「うにゅ?ねぇね?どちたにょ?」
ぶるぶるしてるよ?
『あ、あはは⋯⋯だ、大丈夫よ。前もって知れた分、こ、心の準備も出来ると言うものよ⋯⋯た、たぶんね』ひくひく
「うにゅう?」
ぜんぜん大丈夫そうに見えないよ?
『そ、それにしても、あのお方をポチ?丸くはないからポチの方よね?信じられない⋯なんでポチ⋯』ぶつぶつぶつぶつ
「ね、ねぇね?」
なんか怖いよ?
『あ~あ、ミルキーが壊れたね』
『ほんとだ~』
『いったい、あのお方とはどんな方だろうね?』
にぃにたちも、ねぇねを見てひそひそ
『だろう?ひでぇと思うだろ?』
『ぴよ~(ねぇ~。一番に合わないよね~?)』
『は、はい。その通りだと、思います』ぷるぷる
いったいどんな正体なのかな?
『まあ、もうすぐ分かると思うぞ?』にやっ
『あ~ほんとだ~』
「ふえ?」
『『『『え?』』』』
もうすぐ?
⋯ごろごろごろごろ
『⋯⋯っっ』
あ?ほんとだ?なんか遠くから聞こえてきた?
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お久しぶりでございます。昨日、アルファポリス様の『小さなぼくは~』をお読みいただいた方は昨日ぶりでございます。
長らく間を開けてしまい、申し訳ございません。ひとえに、健康管理もまともに出来ない私の責任です。申し訳ございません。まだ全てがひと段落とはいきませんが、先日ようやく両親の新盆も終えることが出来ました。すぐにまた、あれやこれやが2人分一緒にやってくるので気が遠くなりそうですが⋯
久しぶりに二日間まるっと、数ヶ月ぶりに一人になりました。
毎回、書く書く詐欺で申し訳ございません。もう、言い訳と謝罪ばかりで本当に申し訳ないのですが、今から3作目(何日かかるか分かりませんが)取り掛かりたいと思います。これからもよろしくお願い致します。




