第30話 なんか出てきたーっ
ピッカーー！
『ぴよーっ』
掛け軸が光った～？
〖えぇ～？これは予想外～〗
「うきゃあああっ」
眩し⋯あ、あれ？な、なんか眩しいのとは違う、黄色い何かが近づいてくる？
あ、あれ？どんどんどんどん大っきくなって、お日様みたいなまん丸、丸々ぅう？
ぼすんっもふ～ん♪
「ぶふっ」
何？何？黄色い真ん丸な塊がっ？もふもふ？
『ぴよ～っ（可愛い～っ）』
何？何？
『ぴよ～っ（むさくな～いっ）』ぎゅう～
むさ？
「ふぎゅう」
つ、潰れる？息が～
『ぴよぴよ～っ（ちっちゃ～いっ食べちゃいたい～っ）』ぎゅうう
食べ？
「ふ、ふぎゅ」ひくひく
も、もふ死？転生早々にもふ死？
『ハッ！じょ、嬢ちゃんっ』
『きゃああっ離してっ死んじゃうわっ』
た、助けて⋯うぐ
『ぴゅい～っ（いや～っ）』ぎゅむ～
は、離して～
『真ん丸ですーっ』ぐいーっ
『まっ黄色ですーっ』ぐいーっ
『もふもふですーっ』ぐいーっ
『埋もれてるですーっ』てしてしっ
『離してですーっ』ぺしぺしっ
『息できないですーっ』ぱしぱしっ
家妖精さんたちっ
『ぴゅいぴゅいぴゅい～っ（わぁ～君たちも可愛い～っ）』ぎゅぎゅぎゅ～っ
『『『わーっですーっ』』』
『『『巻き込まれたですーっ』』』
『ぎゃあっチビたちっ』
『うそ～ぉっ離して～っ』
うわぁ～っ家妖精さ～んっうぐぐ
『ぴゅい～（可愛い～っ）』ぎゅうぎゅうぎゅう～
な、何が起こって、く、くるち⋯
〖はいはい。ピヨ助だったっけ？一度離そうか～みんな窒息しちゃうよ～〗ピンッ！
『ぴゅいっ！ぴゅい～ぴゅいぴゅいっ！？（痛っ！だれ？デコピンしたの！？）』
〖僕だよ～〗にこにこ
『ぴゅいぃ？ぴゅい～？（あれぇ？神様～？）』
〖そうだよ～。久しぶりだね～〗
『ぴゅい～ぴゅい～？（そうだね～元気だった～？）』
〖うん。元気だよ～。でも、その子たちが元気じゃなくなっちゃうから離してあげようか～〗
『ぴゅ？ぴゅい～？ぴゅい～ぃ（え？あれ～？ごめんね～ぇ）』そぉっ
「ぷはっゼーハーゼーハー」
空気っ空気っ
『『『助かったです～』』』
『『『空気おいしいです～』』』
『『『『『『すーはーです～ぅ』』』』』』
『嬢ちゃん、チビたち大丈夫かい？』なでなで
「あい～ぃ」
『『『はいです～ぅ』』』
『『『大丈夫です～ぅ』』』
はあ、苦しかった～。黄色いまん丸のもふもふはなんだったのかな？
『びっくりしたわねぇ。貴方、何者？鳥さんなの？』
神樹の精様も知らないみたいです。
『ぴゅ？ぴゅい～ぴゅいぴゅ～ぴゅぴゅ～（え？えっとね～セイイチロウの式神なんだけど～ちょっと普通と違うというか～）』
〖この子はちょっと複雑でね～。元はこの世界の鳥型の精霊だったんだけど、セイイチロウが放った虫型の式神をね、餌と間違って食べちゃった子なんだよ～〗
『ぴゅいぴゅぴゅ～（だって美味しそうな蝶々だったんだよ～）』
〖そっかぁ～〗
『へ、へぇ～』
聞いた神樹の精様のお顔がちょっとひくひくしてます。
『それがなんで掛け軸から飛び出してきたんだい？』
だよね？
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