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万能賢者は邪神の力で復讐したい〜女神と勇者だけは許さねぇ〜  作者: CronoA
第二章 第二部〜幻影の支配者〜
73/77

070〜圧倒

閲覧ありがとうございます!


今週からはまた多めに更新したい……。

夜のような昏い空には星は浮かばない。


荒れ果てた荒野には草木は生えておらず命の痕跡はない。


どうせ荒れ果ててしまうのだからと、作らなかった。



「クロムゥ!!テメェ何しやがった!?」


オレに剣を向けて叫ぶカイトと、


「小さな世界を創り出した…?」


オレのしたことに驚愕するアルドミア。


アルドミアはオレのやったことがとんでも無い事だと理解しているらしい。


「あの方と同じだけの力を手に入れたっていうの……?」


「あの方が誰かは知らないが……ひとまず、オレが創り出した世界へようこそ」


「死ねや!」


カイトが超スピードでオレの首を目掛けて剣を振るって来る。


まずはカイト、お前を歓迎しよう。


だが、カイトが手に持つ剣は少し違和感があるな。

あれだけは警戒したほうが良さそうだ。


冥迴剣アビスソード!」


闇の魔力を圧縮して創り出した剣だ。


腐っても勇者。

オレの首をしっかりと捉えたその刃を冥迴剣で受け流す。


伊達にナミトの師匠はやっていない。

ナギの模倣位は出来るぞ。


その様子にカイトは少し距離を取る。


「ちっ……アルドミアァ!!なにボサッとしてやがる!!テメェも動けや!」


「うるさいわね……ちっ、やはり干渉出来ない……」


アルドミアも何もしていなかったわけじゃない。


オレの固有結界に干渉しようとしていたのだ。


一瞬だけでも使えるようになった、全ての感情の力を束ねた技だ。

神とはいえそう簡単に崩させない。


「クロムをやらなきゃダメみたいね。」


「やれるものならやってみろ」


人差し指で手招きする。


「少し強くなったくらいで調子に乗らないでよね!!」


アルドミアが無詠唱でいくつもの炎の塊を飛ばしてくる。

いや、炎の中に岩石も含まれている。

隕石と同等の魔術だな。


そして後方からカイトがオレを斬ろうと駆け込んでくる。


………どうせなら連携しろよ。


隕石群がギリギリで当たるぐらいで短距離転移ワープを使用すると、


「うぉぉぉぉぉ!?アルドミアァァァ!!俺を殺す気かぁ!?」


ものの見事に隕石群に特攻するカイト。


「アンタが猪みたいに突っ込みすぎなのよ!!このバカ!!」


あぁ、こんなにもバカだったか。

こんな奴らに殺されたと考えると落ち込むな。


「口論している暇があるのか?」


落ち込む前にやることはある。


オレはアルドミアの懐に飛び込むと、その顔面をぶん殴る。


「ぐぶっ!!」


変な声を漏らしてぶっ飛んでいく。


そもそも拳聖として名を馳せていたミアの身体を使って魔術戦をする意味もないだろうに。

身体の無駄遣いだな。


アルドミアが飛んでいった場所にオレも飛ぶように移動する。


「しっ!!」


空中で死に体になっているその腹部にかかと落とし。


「あぐぅっ!!」


地面に背中から叩きつけられて、バウンドした身体を更に回し蹴りでもう一回ふっ飛ばす。


カイトが呆然と立っているところへ。


「テメッ!?アルドオグォ!!」


アルドミアと叫ぼうとしたところでその本人がカイトに衝突し、共倒れした。


迅雷撃トールブラスト


更に、電撃を纏った光線を二人の真上から放つ。


「くっ!!」


「ハハハッ!そうこなくてはな!」


オレの放った光線は咄嗟にアルドミアが作った障壁で防がれた。


反転リターン!!」


その一言で、オレの魔術がそのまま返ってくる。


「甘い甘い!吸収アブソープ


オレはそれを吸収、自分の魔力に変換する。


元々自分の魔力だ。

何の抵抗も無く吸収された。


「沈めぇぇぇぇ!!」


いつの間にか復活していたカイトが、オレに手を向けて叫んでいる。


オレの身体に上からの負荷が掛かる。

これは地面から、引き付ける力も加わっているな。


ナミト達を押さえ込んでいたのはこれか。


いつぞや読んだ書物に書かれていた、異世界の勇者が持つ知識の一端。


『重力』と『斥力』だな。


一般には知れ渡っていない知識を知るのもオレの力だ。

賢者と言う名を甘く見てもらっては困るな。


加重無力化ゼロモーメント


オレはオレに干渉する魔力を用いた重力と斥力を無効化する。


「何っ!?」


自分の得意技を封殺されたカイトは目を見開く。


「オレを誰だと思っている?万能賢者の名は忘れたか?勇者カイト?」


ちなみに、オレは現時点で感情の力を二つしか解放していない。

こんなにも余裕があるとは思わなかった。


神縛鎖ゴッズバインド!!」


アルドミアの手元に魔法陣が現れ、光る鎖のようなものがオレに伸びてくる。


「“神”を縛り拘束する鎖よ!!これでクロムも動けない!!」


だが、鎖はオレに当たるだけで縛り上げることはしない。


「どうして!?」


「オレは人間だ。お前は自分で言っただろう?神を縛ると。」


オレは神の領域に近づいてはいるのだろうが、まだ人間だ。


アルドミアは実力的に、ほぼ人間の領域限界の力を持つ神と言ったところだろうな。


「そんな力を持つ人間なんて居るわけないじゃない!!」


「ここにいるだろ?」


オレは魔力を身体から噴出させてアピールする。


「う……ぁ……」


魔力の圧だけでアルドミアは黙る。


「…………。」



カイトも無言で眉間にシワを寄せてこちらを睨んでいる。

相手の手札を全て潰し、圧倒するクロム。

魔王より魔王感(笑)



「面白い!」「楽しい!」「続き気になる!」とか感想あれば応援も兼ねてぜひよろしく!



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