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万能賢者は邪神の力で復讐したい〜女神と勇者だけは許さねぇ〜  作者: CronoA
第二章 第二部〜幻影の支配者〜
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068〜龍力全開

閲覧ありがとうございます!


今回はナギ視点→ナミト視点です。

化物を殲滅する傍ら、定期的に復活するジェイルを斬り刻み阻害する。


クロム装備の騎士達も加わり、化物の掃討は進んだが、少しずつジェイルの復活が早くなってきた。


そして、頭部が巨大化し始めている。


「コイツは本当にどうなっている……?」


明らかに勇者が何かしていったせいだろう。


そして粗方の化物を殲滅し終わった頃にそれは起きた。


私が常に持っていた頭部が一気に膨張し始めた。


「爆発でもするつもりか!?」


咄嗟に敵陣側に頭部を放り投げ、


「全隊後退!!何が起きるか分からない!!身を守れ!!」


騎士達を下がらせた。


しかし、頭部は爆発することなくそのまま膨張し続ける。


巨大な肉の塊がそこにはあった。


それがある程度大きくなった時、中から何かが出て来ようと動き出した。


私も含め騎士団全員が、何も出来ずにそれを見ている。


肉塊からまず片腕が飛び出し、そこからもう片方がこじ開ける。


そして頭が出てきた。

ジェイルの面影は無い。

先程まで暴れていた化物をそのまま巨大化させたような顔だ。


シャァァァァァ………


その口から漏れた吐息は肉食獣のそれだった。


これは騎士では相手にならない。

多少強くなったくらいの人の力で倒せる相手じゃない。


「騎士団総員撤退だ!!」


私は即座に指示を出した。


「くっ……団長もご無事で!!」


悔しそうな表情を浮かべ、離れていく騎士達。


私もまだ死ぬわけにはいかないからね。



地面が大きく揺れ、肉塊は崩れ、その巨体が全てを表した。


膝を付いているからまだ分からないが、立ち上がれば恐らく20m程はあるだろうか。


『グオォォォォッ!!』



叫び声を上げ、異形の巨人は立ち上がった。


「やるしかないか……」


私は一先ず、叫び声を上げている隙に脚の腱を狙って斬撃を飛ばす。


パンッという弾ける音が鳴り、斬撃は弾け飛び傷一つ付かない。


本当の化物だな。


先程の戦いから威力は落としていない。

単純に防御力が上がっているのだ。


今の攻撃でジェイルだったものは俺を見る。


っ!!」


その顔を目掛けて更に威力を上げた斬撃をいくつか飛ばす。


『ウガァァッ!!』


化け物が腕を振るって斬撃をその腕で受けた。

威力を上げたからか、腕には無数の傷が付いた。


「………やはりか」


傷はすぐに回復してしまった。

ジェイルの回復力を持った不死身の化物か。


だが、最後のジェイルは俺に怯えていた。


「核は存在する。先程よりも粉微塵にすれば核は破壊出来るということだね」


問題はこの巨体のどこにその核があるのか分からないことだ。

更に勇者が何かをしたせいで核も変化していると思う。


化物が立て続けに腕を振るって、私を攻撃してくる。

巨体の割に速度は落ちていない。

面倒なやつだ……。


何度も飛んでくる攻撃を躱し続けて対処法を考える。


その時、化物の右肩を赤い閃光が貫いた。


「ん?何だ?」


閃光の出処を見た。


「ナミト!……と誰だあの二人は?」


とりあえず合流しようか。


私は化物の頭部をふっ飛ばして、時間を稼ぐ。


空中を蹴り、魔力を使ってナミトの所へ飛んでいく。



ーーーー

目の前まで来ても、説明をされても親父とは思えない。


「………本当に親父なのかよ?」


「先程から何度も説明はしたと思うけどね」


見た目どころか口調すら違うとか別人にしか思えねぇ。


「ナミト、とりあえず今はあの化物が優先だよー」


アミナが俺の動揺を抑える為に話を切り替える。


確かにそうだ。


見ると、化物はまだ肩を抑えて倒れている。


「何度も粉微塵にしたがすぐに再生してしまってね、核の場所も分かりにくい。」


ん?

「え?」


すぐに再生するだと?


「お父様、私達の攻撃で撃ち抜いたあの化物の肩、まだ再生してないです」


俺の目で見えているのも、まだ血が流れているからそうだと思う。


「龍の攻撃なら再生を阻害出来る可能性があるということか。」


俺とアミナじゃねぇと倒せないってことだな。


『ウゴァァァッ』


化物が動き出した。

再生しきれてはいないが、少しは回復してしまったようだ。


「私とジルベール君が囮、ナミトとアミナ君が龍の攻撃で化物の核を壊す作戦で……行くぞ!!」


俺達のいた場所に化物の腕が振り下ろされる。


撒き散らされる土埃の中で俺達は散開し、攻撃が始まった。


俺とアミナは龍力を溜めながらけん制する。


そこへ、再生されてもいいとばかりに、親父が化物の足を消し飛ばしてバランスを崩す。


親父の攻撃で消し飛ばされた足が瞬く間に再生されていくのを見て、肩の傷とは違うと改めて分かった。


そして、ジルベールさんがヤバい。


本当に、村長かと疑うレベルの動きをしている。


一つの剣で、化物の目を突き、喉を裂き、爪を剥ぐ。


いかに動きを妨害するかという点に特化して動いている。

すぐに再生はしてしまうが、痛みで化物の動きも硬直する。


「ハハハハハッ!!こんなものか?」


うわ、更に目を攻撃すると見せかけて転移して脚の腱を切ったりしている。


ウル両腕バルバトス……波動弾ショット!!」


手に龍力を溜めて弾丸のように放つ、波動弾ショットという技。


波動砲バーストと違い貫通力は無いが、攻撃速度が速いことと、連続して放つ事が出来るから使い勝手がいい。


アミナが、ガラ空きの背中側から波動弾ショットを連打する。



「だだだだだだだだだだっ!!」


化物の意識がアミナに行く。


今だ!

転移で化物の頭上へ飛ぶ。


ウル両腕バルバトス……波動砲バースト!!」


同調シンクロしたときよりも貫通力は少ないが、それでも十分。


赤い光線が俺の手から放たれて、化物の頭をふっ飛ばして化物の動きが止まる。


俺の龍力は借り物だからそこまでの威力は出ない……だから。


「アミナァァァー!!」


ウル両腕バルバトス……全力波動砲フルバースト!!」


化物の足元から、赤い光の柱が天へ昇る。


人化サイズでの龍化、龍人形態といったところか。

そんなアミナがフルパワーで放った一撃だ。


化物の頭上にいた俺も巻き添えを食らわないように即逃げたけど。


やがて赤い光が収まっていく。

同調波動砲はお互いの手を握って発動していますが、全力波動砲はドラゴン○ールのギャ○ック砲のイメージです(笑)


波動弾を連射しているアミナのイメージもまたドラゴン○ール!!


「面白い!」「楽しい!」「続き気になる!」とか感想あれば応援も兼ねてぜひよろしく!



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