067〜異形
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二つ程話数を、間違っていたため修正しました。
俺とアミナは味方の陣営に攻め込んできている化物な奴らを次々と殲滅していく。
そんな中、いきなり目の前にソイツが来た。
「お前はナミトか!!」
村長という肩書きは一切似合わない、トンデモ装備の男。
「ジルベールさん、来てたんスね」
「ナミト、この人は?」
いきなり現れたジルベール村長に警戒していたアミナも、直ぐに警戒を解いた。
「ジルベール・アルゴさん。俺とクロムさんが依頼で行った先の村長だ。」
「この人もクロムさんの装備なんだね」
ここの陣営だけ矢鱈と、化物の殲滅が進んでいた理由が分かった。
ジルベールさんの装備が更新されている。
俺と戦った時とはまた少し違う。
「うむ!数ヶ月前に賢者様が街に来られてな。少し印象は変わっていたが、仮面を見せてくれたので直ぐに分かった。そして俺と街の自衛部隊に新たな装備を提供してくれたのだ。」
クロムさんはアルゴ村にも寄っていったのか。
話を聞くとジルベールさんは、一人で攻め込んできた相手の戦士も倒したという。
ヒューゴだかなんだか言うやつらしい。
他にも何人か単独で攻めてきている奴が居て、何人かが別の陣営に向かっていったらしい。
「ここはもう大丈夫だろう。俺が一人抜けても問題無い。共にその陣営に向かうとーーーっ!?」
「何だっ!?」
「揺れた!?」
地面が一度大きく揺れた。
まるで巨大なものが落ちてきたようなそんな揺れ方だ。
「………オイオイ、なんだよありゃあ!?」
遠目に人影が見える。
それは今まで戦った化物をとんでも無いサイズにしたような奴だ。
「数日前まで巨人と言える敵兵が来ていたが、その比ではない!!」
何メートルあんだよ!!
「私の龍化よりも大きいかも!」
20m以上はありそうだ。
『グオォォォォッ!!』
異形の巨人が叫び、暴れ始めた。
誰かが戦っているのか、空中にその手を振り回している。
あの巨体でその攻撃速度が変わらないように見える。
「急いで加勢に行くぞ!!」
「「はい!!」」
ジルベールは俺達が返事するやいなやその場から消える。
短距離転移を繰り返して移動しているのだ。
「雷足!!」
「部分龍化解放!!」
俺は体内の電気信号を操り加速。
アミナは翼以外に脚部を人化サイズのまま龍化した。
一般人からすれば俺達もまた消えたように見えただろう。
全力で荒野を駆けて、超スピードで近づけば、巨体が更に大きく見える。
腕を振るった際にその勢いで風が巻き起こる。
まるで嵐の中にいるようだ。
「一人で戦っているのか……」
俺の目に見えたのは銀髪の男。
武器も持たずに腕を振るって攻撃している。
「あの男も人間か?」
「…………あ、ナミトのお父さんだね」
ジルベールが人外扱いした男を、何故かアミナが俺の親父だと言った。
「はぁ!?親父!?イヤイヤイヤ!!………はぁ!?」
アミナの龍としての観察眼を疑っている訳ではない。
龍の眼は真実を視るというから。
「ナミトの父上は凄まじいのだな。」
「いや、俺の知る親父はあんなキラキラしてない。」
即答する。
親父がやたらイケメンになって、キラキラした服を着て戦っているとか訳わかんねぇ。
「だが……」
「それどころじゃぁねぇな!!」
「加勢するよー!!」
傍から見て、攻撃を回避しているだけに見える。
明らかに隙があるのに攻撃に移らないのだ。
まず遠距離で攻撃して、こっちに気づいた親父から話を聞くことにしよう。
俺は二人にその話をして、アミナと共に遠距離攻撃で派手なものを準備する。
「「龍の右腕………」」
アミナの右手と俺の左手を重ね合わせて、前へ掲げる。
龍力が二人の中で渦巻き、飛び出そうとする。
それを束ねて、圧縮して、
「「同調波動砲!!」」
異形の化物へ放った。
手を掲げている所から魔法陣が出現して、そこから放たれた赤い光線が真っ直ぐに螺旋回転しながら
化物の右肩を貫いた。
化物はその威力でバランスを崩し、その隙で親父っぽいやつが頭部をふっ飛ばした。
その後、直ぐに銀の光を引いてこちらに飛んで向かってくる。
「マジでどうなってんだよ……」
俺の呟きは誰の耳にも届かず消えた。
次回、変わりすぎた父親との再会!!
ナミトは何を思うのか!!
ご期待下さい!!(笑)
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