062〜絶望の重ね掛け
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何度目だろう。
コイツを四肢を切り飛ばしたのは。
俺の息が上がっている訳でもない。
適度に戦う事で、体力も魔力も残している。
そしてコイツの攻撃が俺に通ることも無い。
ましてやかすりもしない。
だが……少しずつジリジリと追い詰められているような、そんな感覚だ。
「ハハッ!また復活しちまったなぁ」
「チッ!いい加減に死んだらどうだ?」
「殺してみろよ?」
気の所為だろうか?
コイツの再生速度が上がっている気がするのは。
一度だけ全力で全身をバラバラにしてみたが、それでも復活してきた。
昔にクロムが言っていた。
『何度でも復活してくるヤツは、核が何処かにある。それを潰してしまえば終わる』と。
だからこそバラバラにした。
だがコイツは復活してきやがった。
核が別の場所にあるというのか?
大したことがないジェイルの攻撃を捌きながら、俺は思考を巡らせる。
「ジェーイル、まだやってんの?」
そこにいきなり第三者の声が飛んできた。
俺は咄嗟にジェイルとの距離を取る。
「バルキスか、もうあっちは終わったのか?」
ジェイルの隣に黒髪の少年が立っている。
今、バルキスと言ったな……少年のことをジェイルは。
「一番強いやつ出せって言ったのによー。何か公爵だかなんだか、偉そうなやつが対して強くもないのに出てきたから瞬殺よ瞬・殺!」
別の部隊を纏めていた誰かがやられたのか……。
公爵がやられたのか?
「ジェイルー代わってくれよー!お前とコイツ相性悪そうだしー」
「バルキス、ジェイルの邪魔、良くない」
「っ!?」
バルキスの背後に一人の金髪の女性がいる。
こいつ、いつの間にここに居た!?
「ゲッ!エリー!?そっちももう終わったの!?」
「公爵って言ってた、弱かった。」
二箇所の部隊の軍団長がやられたということだな。
武名を上げた公爵だってそんなに弱い訳じゃない。
まだ救いがあるとするなら一般兵は生きているってことだな。
どこも一騎打ちしてここに来たみたいだからな。
「ドリー、アシラム、まだやってた。ヒューゴ殺られてた」
「えぇ!?ヒューゴが!?あいつパワーで全部ぶっ飛ばす系だよ?ちょっとくらい攻撃されても怯まないし!!」
ふむ、何処かの部隊は刺客の一人を倒したのか。
コイツらのおかげで情報が手に入るな。
そして少しでも回復も出来るな。
「何か変な装備、強かった」
「そういやコイツも変な装備してるよねー」
………敵の視線が全てこちらに向く。
「三人でやっちゃった方が良くない?」
「ヒューゴがやられたってんなら、コイツと同じような装備かもな……そろそろ面倒いからやっちまうか」
「向こう、鎧着てた、けど一緒、倒す」
ここに来て面倒なやつが一気に二人も増えるのか!!
正面の三人が一気に戦闘態勢になる。
「改めて、不死身の男ジェイルだ」
「挨拶するの?じゃあ、極魔導バルキスだよ」
「……腐蝕の女王、エリー」
「………公爵家騎士団長、ナギ・ウェイドだ………」
俺はそういって風斬を構えた。
それに対して、ジェイルは槍を構え、バルキスは両手をこちらに向け、エリーはこちらを凝視している。
明らかに敵から受ける圧が増した。
ジェイルをいなすだけならどうとでもなったのだがな。
「絶望の重ねがけだよ、騎士団長」
バルキスがそう言って動き出した。
絶体絶命のナギ!!
激戦、始まる!
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