060〜白金騎士と不死身の男
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戦いが始まり、数日経過した。
敵軍は夜になるとパッタリと何もしてこなくなる。
そして、毎日同じ事の繰り返しをしている。
爆発する特攻兵から始まり、巨人兵が現れて増援が来る。
ある程度戦うと撤退をしていく。
奴等の戦力は何処から出てくるんだ?
一部の場所を除いて、殆どこちらに被害はない。
むしろ敵軍は特攻兵だけでも既に一万人以上消費しているはずだ。
「こちらの被害は少ないのに何か焦らされるような気分だ。そろそろ特攻兵が動き出す頃だな……」
そこに伝令の騎士が駆け込んでくる。
「団長!!奴らの動きが変わりました!!」
「何だと!?」
俺は外へ出て確認をする。
敵陣からこちらに向かってきているのは一騎の騎馬だ。
こちらへ駆けながら馬上にて巨大な槍を振り回している。
「降伏の使者ってわけじゃあなさそうだな」
そこへとんでもなく大きな声が飛んできた。
「一騎打ちするぞぉぉぉぉぉぉ!!!誰か出てこいィィ!!」
ヤツはバカなのだろうか。
戦争において一騎打ちなどと……。
敵は荒野の広い場所で立ち止まった。
「ヤツは本当に一騎打ちするようだな」
「どうやら他の陣営にも同じような者が来ているようです。」
よほど腕に自信があるのだろうか。
それとも特攻兵や巨人兵でこちらが損耗していると思ったのか?
「私が行きます!!」
志願したのはクロム装備の騎士の一人だ。
「いくらクロム装備があるからといっても、敵の強さは未知数だぞ?」
「その場合、俺は捨て駒にしてください。ヤツの強さを引き出します。その上でヤツを倒してください。」
捨て身覚悟か……。
だが、俺は俺の部下を削ろうとは考えていない。
「その覚悟はこの先に取っておけ。俺は俺の部下を使い捨てになどしない。」
腰に差した風斬を抜いて一歩前へ出る。
「俺が行く」
「団長自ら行く必要は無いのでは!?」
「あなたが失われたら南部軍はどうすれば!!」
敵の強さが未知数ならば、こちらも強者が出るべきだろう。
「ダグラス・ファル。俺が不在の間はお前に任せる。俺が死んだら全権を任す。」
「………了解しました。必ず帰ってきて下さい。これは騎士団の総意です。」
そう言うものの、ダグラスの目は納得していない。
自分が行っても良いと思っている。
だが俺が負けるようであれば、誰も南部軍でヤツに勝てる者はいない。
俺とてクロムから専用装備を“持たされて”いるのだ。
「起動」
騎士団長専用装備 “白金装束”
白を基調とした団服に金色に輝く意匠が散りばめられたデザイン。
服から足先の靴に至るまでのセット装備だ。
衣服の着心地で鎧を超える防御力なコンセプトだ。
鎧で動きが制限されるのを嫌ったナギに、クロムが作った装備で防御力は勿論のこと、短距離転移、魔力で身体能力にブーストをかける。
ナギの戦闘力を底上げし、相手はまるで自分とは違う時間軸にナギがいるように錯覚する。
背中には加速機能がついており、使用時には銀翼が出ているようにも見える。
武器は風斬を使うためにクロムは敢えて何も作らなかった。
だが、徒手格闘も出来るようにグローブも装備。
拳のインパクトと同時に相手に魔力の爆発を叩き込む。
「ではココを頼んだ!!」
俺は流星の如く光の帯を引き、敵の前まで移動する。
「待たせたな。」
「派手な登場だ!俺の名はジェイル!人呼んで不死身の男だ!」
その男は既に馬から降りている。
赤い短髪に筋肉で固められた大きな体躯、そしてその身体の倍の長さがありそうな槍。
見た目からしてパワー特化だろうな。
不死身、という呼び名も気になる。
俺も名乗らねばなるまい。
「公爵家騎士団長ナギ・ウェイドだ。」
「じゃあやろうか!!」
そう言って、ジェイルは突っ込んできた。
不気味な敵、ウェイド現る。
次回はナギVSウェイド!!
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