057〜レメア王国軍集結
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今回は戦争直前までのお話です。
クロムは出ません。
視点も三人称です。
アルハバード周辺には野営地がいくつも開かれ、人が行き交うようになった。
レメア王国軍は総数10万の大群となった。
王都の騎士団に加え、四つの公爵家お抱えの騎士団が主力となる。
王家直属の魔導師団、ラインバードの魔術学園の教師団、その卒業生達も加わる。
教会で神聖国へ離反していない者達の中から、回復術に長けた聖職者が参加。
冒険者ギルドに所属している冒険者達や、依頼を受けて仕事をする傭兵達など、数多くのレメア王国民が戦争に参加している。
連携が取れなくなるのが一番の問題だ。
各所属のリーダー各ごとに一度集まり、更にその代表者を決めた。
その代表者を集めて会議を行った。
総司令官には王都の騎士団長。
その補佐に王族直属の魔導師長が付いた。
その下に、武名を馳せた公爵や、地方騎士団長、ギルド長、校長、枢機卿、傭兵団長が軍団長となった。
そこから更に細分化されて、何とか軍としての編成を終えた。
ナギは南部の集団を纏める軍団長であり、北部の集団にはアルゴ村の者達の姿もあった。
総司令官
ジグラード・ミリオリアラス
王都騎士団長
副司令官
リリアン・キャスラ
王家直属魔導師団長
西部代表 軍団長
ファウスト・バンエイズ
西部地方公爵
北部代表 軍団長
ライオット・シルバウスタ
北部地方公爵家騎士団長
東部代表 軍団長
シオン・トウセイ
東部地方公爵
南部代表 軍団長
ナギ・ウェイド
南部地方公爵家騎士団長
冒険者ギルド代表 軍団長
リーン・ククルス
冒険者ギルド総長
教会代表 治療班
ハルト・マナヅキ
レメア王国教会枢機卿
傭兵団代表 軍団長
ディアン・ウルブズ
王国最大傭兵団長
この下に、他集団の各代表者が部隊長などを務める。
南部の集団の中に、ナミトとアミナの姿は無い。
ナギは会議の終わりに各代表にこう伝えた。
「恐らく、私の息子が龍と共に援軍として現れると思いますが、敵ではないので各部隊に伝えておいてください。」
周囲からは、何故龍と?今は何処に?など質問が出たが、賢者クロムウェアの弟子となり、彼から指示された修行に出ていると伝えると皆が納得した。
そしてそのクロムウェアも修行に出ているとナギは伝える。
「万能賢者無しでも我々が戦えると証明しようではないか!!」
鼻息荒くそう宣言したのは、ファウスト公爵だ。
賢者が期待され、持て囃されているのが気に入らないのだろう。
「ファウスト様の意見も勿論のこと。我らの方が魔法も、武力も上であるゆえ。神の奇跡頼りであるあの国には負けはせぬよ!」
ファウストの意見に見事に乗っていくシオン軍団長。
実際に神の力を見たナギや、各地の情報を知り得るギルド長リーン、独自の情報網を持つ傭兵団長ディアンはそう楽観視はしていなかった。
枢機卿であるハルトも、神罰については教会の記述を読み知っている。
だが、地位も高く発言力のある公爵二人の意見を強く諌めるものなどそこには居なかった。
その場にいる賢しい者達は、盛り上がる二人を置いて、それぞれが軽く会話を交わして各野営地へ散っていった。
そして数日後。
「とうとうお出ましか、神聖国。」
索敵に出していた部隊が、神聖国軍を確認。
総司令官へその旨が伝えられる。
後の歴史で『聖戦』と呼ばれる、大きな戦いが始まろうとしていた。
戦が始まる………。
果たしてクロム達は間に合うのか!!
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