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万能賢者は邪神の力で復讐したい〜女神と勇者だけは許さねぇ〜  作者: CronoA
第二章 第一部 〜神へと至る道〜
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054〜CONNECT

閲覧ありがとうございます。


クロムの挑戦が始まる。

オレは朝から外へ出て、検証を始めることにした。

感情の力を同時に使うための研究だ。


心の中でスイッチを一つ入れてみる。

得意な怒の力だ。

怒りを燃え上がらせ制御する。


身体の中心から熱が全身に広がっていく。

それに応じて魔力も増大する。


出す力はいつもの三分の一以下でいい。


力を一定に保つ。

感情の力は不安定だ。

ちょっとしたことで直ぐに力がブレる。

人の感情なんてそんなものだ。


「さて、ここからが問題だ。」


怒りの感情とは違う感情を並列して引き出さないといけない。


どうすればいい。


楽しむ、哀しむ、喜ぶ………



とりあえず目を閉じて集中する。

楽の感情のスイッチを入れる。



「………ダメだな。怒の力が消えてしまったな。」


楽の力が出た瞬間に、怒の力は霧散していった。


近い感情同士ではどうだ?


楽と喜、怒と哀。

力を変えてもう一度やってみる。



「…………やはり変わらないか。」



感情を変えた瞬間に、片方が霧散する。


その後、あらゆるパターンでやってみるがダメだった。


言われている通り、感情同士は干渉する。

併用不可なのか?


そもそも楽しみながら怒るという感情が分からない。

言葉の意味を考えてもその感情は理解出来ない。


そんなやつがいれば情緒不安定すぎる。


人の思いは簡単なようで難解だ。

自分の感情すら自分の意志で操ることが出来ないのだ。


だが焦りは禁物だ。

焦っても何も変わらない。


「人は出来ないことでイライラし始めるからな。」


今のオレは研究者だ。

検証作業は嫌いじゃない。


昔はイライラして更に研究が進まないこともあった。


研究が進めばイライラした気分に楽しさが乗った。


………ん?

何か引っかかったな。


「過去の自分はイライラしているのに楽しさを感じている場面がある。」



確かに研究が進むのは楽しい。

だが、焦りもありイライラしている。

これは並行して2つの感情が動いていないか?



「当時を思い出して、再度やってみよう」



イライラする感情を怒の力に。

先に進む楽しさを楽の力に。


心のスイッチを入れる。



「………ふむ、あと一歩といったところか。」


今の検証で、思い浮かべていた心のスイッチが変わったのを感じた。



併用の段階までは行けなかったが、あと一歩だ。



「考え方を変えてみよう。」



同時に二つのことをやると思うからダメなのではないか?


思い出すと、先程の件で感情が“乗った”と自分の中で無意識に表現していた。


それは感情を併用で使うことではないということじゃないか?


「だが、感情を乗せるというのも分かりにくいな」


感情を重ねるということが、結局上書きみたいな感じになりそうだ。


だから一瞬だけ、重なったその時だけ、スイッチが変わった。

上書きされる前に二つの感情がくっついた。



………くっついた?



「おぉ、そうか!“繋げ”ればいい!!」



並列じゃなく、直列ならどうだ!?



怒りに楽しむを繋ぐ。

そう、怒りを楽しむのだ。


新たなことを試すのはワクワクするな。



急ぎ、感情をコントロールしなければ。


ワクワクを消さないと怒りの感情が出て来ない。


湧き上がる怒りを一定にして、それを楽しむ。



「さぁ、やってみよう!!」



オレは叫びながら二つの感情の力のスイッチを入れた。

次回で結果が分かります!!


さてどうなるでしょう?


「面白い!」「楽しい!」「続き気になる!」とか感想あれば応援も兼ねてぜひよろしく!



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