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万能賢者は邪神の力で復讐したい〜女神と勇者だけは許さねぇ〜  作者: CronoA
第一章 第二部 〜東部動乱・帰還編〜
32/77

030〜勇者の帰路その②

閲覧ありがとうございます!

今回は勇者のターン!


胸くそ悪い気分にはなるかも。

読むときは注意してください。

龍共を駆逐した後、俺達は東側の交易都市アルハバードへ戻ってきた。


まぁまぁの道のりだったが、全力を出して移動すればどうってこともねぇ。


「ここの市長には借りを返さねぇとな!!」


俺が味わった屈辱は返すぜ。


まずはあの市長自身に鉄槌を下してその後、更に絶望を与えてやるぜ。


俺達は役所へ入ると、その辺の職員を捕まえた。


「おいアンタ、市長は何処にいる?」


「どちら様ですか?アポは取っていますか?」


「あぁ!?魔王倒してきた勇者がわざわざ来てやったんだぜ?アポ何か必要無ぇだろうが、分かれよ。」


「勇者………様ですか?」


「んだよ、俺の顔も知らねぇのか?勇者であるこの俺、カイト・シラサギの顔は覚えておけよ。つーか、早く市長の所へ案内しろや」


「……わかりました」


目の前の職員は渋々といった表情で、俺達を市長の執務室へと案内した。


こいつも後で酷い目に合わせてやろうか……。


「市長、失礼致します。勇者を名乗るものが面会を求めています。」


あぁ、そういうお伺いみたいなのはまだるっこしいから要らねぇんだよ!


「お前どけ!もういいから戻れや!」


俺は、職員の襟を掴んで後ろに放り投げる。


「失礼するぜぇ」


俺は市長のいる部屋にそのまま入る。

おぉ、ちゃんといるじゃねぇか。

スゲェビックリした顔してるのがウケるな。


「勇者殿、魔王討伐お疲れ様でした。今日は、何用で?おや、賢者様の姿が見えないようですが……他の皆様も何やら様子が違いますな。」


やっぱウゼェなコイツ。


「賢者のヤツは魔王と戦って死んだんだよ。他の奴らはショックから立ち直れてねぇんじゃねぇの?」


もう面倒だからやっちまうかぁ。


「市長さんよ、これはこの前のお礼だ。ありがたく受け取んな!」


俺は、光の魔法で“視暗ブラインド”を発動し永続化で目を潰した。

それと同時に眠らせる。


近くに、ガタイのいいヤツもいたけどついでに眠らせておいた。


「さぁて後はコイツの両足を少しずつ弱体化させてみるかぁ。」


あ、右脚は折っておくか。


これでコイツは目が覚めたら足が動かず目も見えない。


「ハハハハハッ!!」


愉快だなぁ!!

俺をあざ笑った罪は重いぜ!


さて、あとは目が覚めたコイツを絶望に落とす準備だ。



「お前ら、しっかりヤれよ?証拠なんて残したら承知しねぇからな」


「「はい………」」


俺の下僕達に、市長の家を襲うように命令した。


金品を奪って、家族を攫って火を付けてこいってな。


まぁ、攫った奴らは途中で捨ててきゃいいだろ?


俺らの旅には邪魔だし、顔もバラしたくはねぇからな。



昼間の内に俺はあの街を出て、南へ向かっている。


夜になれば下僕達が市長の家を襲って、俺を追ってくる。


合流したらそこでアイツの家族は捨ててきゃいいな。


「どうせ捨てるなら帰れなさそうな山奥にするか。」



俺は夜までに良さげな山を見つけたからそこで待機する。


その夜。


「「戻りました」」


山中で下僕達が合流した。


その手にはアイツの家族が抱えられている。


「遅ぇな!で、コイツラは気絶してんのか?」


「はい……」


置いていくには丁度いいな。

ついでに記憶も封印して、色々とわからなくしてやろう。


ホントは記憶を消しちまいてぇんだが、俺には出来ねぇからな。

封印しておけば大丈夫だろ。

俺の封印を解けるのは賢者くらいだからな。


だが、その賢者ももういねぇ!!


「さて、次は南だな!!」


南は面倒な奴らが多いんだよなぁ……


公爵やら貴族やらの相手をするのがクソウゼェ。


学術だかに力入れてるせいで頭が硬いやつが多すぎるぜ。



『ーーーーーー。』



………あぁ、そこをどうにかすりゃあスッキリするのか?


頭に“浮かんだ言葉”でそうすればいいのかと思った。


あぁ、早く次の街に行かねぇとな!!


この頭に浮かぶ言葉をやらねぇと気がすまねぇ!!

勇者は自分の意志で動いているのでしょうかね。


次回は賢者のターン。

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