023〜勇者の帰路その①
閲覧ありがとうございます。
勇者の帰り道のお話ですが、クズ満載なのでご気分悪くされないように。
「おい、お前ら!!賢者のやつがいなくなって清々するなぁ!!」
「「そうですネ」」
「「そうだナ」」
女神の精神干渉のおかげで、賢者以外のやつらは俺のイエスマンになった。
なんでも魔王軍の精神攻撃から身を守るために、賢者がずっと耐性魔法を使っていたらしい。
だから魔王軍を倒し終わるまで耐性魔法があって、干渉出来ないらしかった。
女神の精神干渉まで防ぐとかアイツはヤベーな。
女神の言うとおり、殺しておいて正解だった。
俺を止めるやつが居なくなったのは最高だ!!
後は、魔王ぶっ殺すまでに我慢してたことをやりながら帰らねぇと気が済まねぇ。
賢者が何でもかんでも「ダメだな」とかいって止めやがるし、コイツらもそれに乗っかるしよ。
「そうだ!ひとまずは、近場の龍共を皆殺しにするか!!」
魔王軍と戦う前に、黒龍の巣を見つけたからヤッちまおうって話をしたんだけどよ。
「俺が交渉するからお前は手を出すな」
とか言って俺を止めやがった。
魔物とか魔獣相手に交渉とか必要無ぇだろ。
即殲滅で良くないか?
周りも俺を止めやがるし!!
まぁ、今は幸いにも誰も止めねえからヤッちまおう。
俺は下僕達に場所の話を聞いて向かうことにした。
「ヒャハハハ!!死ねやぁ!!」
下僕達に命令して黒龍を、処分していく。
人に変化出来るのか、俺達が来たときは龍なのか見分けがつかなかったけど一人殺したら全員が龍に変わった。
「人に擬態しても無駄だぜ魔獣共!!」
「クソ人間が!!お前らアミナだけでも逃がせ!!」
黒龍達が次々と襲いかかってくる。
迫ってくる龍を次々と俺達は切り捨てていった。
「チッ……」
襲撃したが、一匹だけ逃げられちまった。
魔獣ごときが生意気にも自らを犠牲にして逃してたのが腹が立つ。
まぁ、あの龍の血縁者の因子を使って、魔法で近くの鉱山に楔を打ち込んだから、遠くまでは行けねぇはずだ。
後でまたイジメに行くとするか。
そういや、賢者はここの龍を殺すと、森から魔物が近場の村に来るとか言ってやがったな。
んなコト俺が知るかってんだ。
底辺の村人共なんて俺の為にならねぇからな。
まぁ、美人でもいりゃあ別だけどな。
俺が貰ってやるよ!!
「さぁて、次は東の方かなぁ……あのムカつく市長に仕返しでもしてやるかね」
利益だ、何だと俺の言うことを聞かなかったやつだ。
そうだなぁ、アイツが悔しがるような事でも考えながら向かうとするかぁ。
ただ、移動が面倒クセェ。
賢者がいれば転移で一瞬なんだがなぁ。
転移魔法は難しくて賢者しか使えないらしいからな。
女神は賢者が気に入らないとか、邪神の因子だかが関係してるとかも言ってたけど、そもそも賢者が邪神の手先とかだったら笑えるな。
邪神の手先なら、魔王の仲間って事じゃねぇか。
邪神の手先、仲間割れってことになるな。
「ヒャハハハッ!!殺しておいて正解だったなぁ!!」
気分の良いまま、俺達は東の交易都市へ向かう。
次回からは賢者のターン!




