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万能賢者は邪神の力で復讐したい〜女神と勇者だけは許さねぇ〜  作者: CronoA
第一章 第一部 〜異変の北部編〜
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017〜アルゴ村依頼完了

閲覧ありがとうございます!

アルゴ村の話はここまでです。

「魔力切れがこんなにも辛いものとは思っても見なかった……」


ジルベールは自分に魔力がある事を余り意識したことは無かったようだ。

習ってでもいなければ、一介の村長位の地位ではまともに教育なども受けてはいないだろうけどな。


ただ、その割に装備は直ぐに扱えたのだが、それは恐らく俺の渡した知識のせいだろうな。


魔力を扱わなければならない機能を使用するために、魔力の使い方の知識も連動して流れ込んだ。


それが俺レベルの運用方法だったのだろう。

ただし魔力操作のみ。


中途半端な知識になってしまったな。


この際、魔法関連の知識も周りに教えられるように後で頭に入れておこう。


「俺はもう少し煮詰めれば、もっと効率良く戦えるようになるかもしれねぇな……」


ナミトも非常に良かった。

鍛えればナギにも追いつけるだろう。


ナミトは吸収が早いから、新しいことを次々と放り込んでいくスタイルにしよう。


それをどう組み立てるかがカギだな。


ジルベールは村人達に囲まれて色々と聞かれている。

主に戦いて生計を立てている者達だろう。


ちょうどいいから確認しよう。

俺は囲まれているジルベールの下へ向かう。


「ジルベール村長。村の防衛に関してはこの程度で十分か?」


「十分どころか二十、いや三十分ぐらいだろうな!これ以上はヤバすぎるぜ。もう村とは呼べなくなっちまった」


「「確かに」」


周りの村人も声を揃える。


後は自分達でなんとかするぜ。

という周りの声もあり、引き際を感じた。


依頼の完了の印を貰い、去ることにしよう。


「じゃあ最後にジルベールにプレゼントだ!」


俺はジルベールの肩に手を置く。

何故か逃げようとするが、魔力が足りず短距離転移は発動しない。


「や、やめてくれ!!これ以上は……ギャァァァ!!」


頭を抱えてジルベールは地面に膝を付いて倒れた。


「「村長ぉー!!!」」


村人達がジルベールを介抱する。


「村人達よ、ジルベールにはとある知識を与えておいた。これは、後から教えてもらえるだろう。コレからも励んでくれ!!」


「やってやりますよー!」「任せて下さい!」


村人達からは、気合の入った返事が返ってきた。


この様子なら大丈夫だろう。


「じゃあナミト、行こうか」

「了解っす!!」


俺達はこうしてアルゴ村からの依頼を達成して帰路についた。




ー数年後、アルゴ村は城塞都市として発展し、北側の防衛拠点の要となる。

昔から城塞都市アルゴに住む者達は、仮面の魔導師というのを崇拝

しており、その者に何かあったときには直ぐに馳せ参じる忠誠心があったそうだ。


都市になる前のアルゴ村の中央には、仮面の魔導師の石像が祀られている。


だが、今のシルバには知る由もない。




「ナミト、一度報告に戻ったらスグに出るぞ。お楽しみの黒龍討伐だ。」


「そういえば忘れてたぜ……村の出来事がヤバすぎて、次のヤバいことは頭から飛んでたわ……」


大きくうなだれるナミト。

ヤバいとはいうが、黒龍はそこまでヤバいやつではない。


下手をすれば会話が通じるのだ。

穏便に済むかもしれない。


あわよくばナミトが契約をしても良いだろう。


龍に乗って戦う魔法騎士、魔法龍騎士マジックドラグーンなんて呼ばれるかもしれんな!


「なんか背筋がゾクゾクするんだけど……」


「まぁ、そこまで心配することはない。ナミトにも専用装備を作ってやるから、黒龍ごとき敵ではないぞ」


「っ!?」


俺の言葉を聞き、目を剥いて輝かせるナミトがいた。

まぁ、専用装備は騎士や戦士からしたら、憧れだからな。


ジルベールに作ったのも専用装備になる。


まぁ、俺の空間魔法内で既に製作は始めている。

騎士としての強さと、魔導師の力も補助するそんな装備だ。


黒龍を従えるかもしれないから、それっぽくしておくか。


「さぁ、帰りは一気に移動するとしよう!転移ワープ!!」


俺達は一瞬でシルバードへと戻ってきた。


流石に街中に入ると後が面倒なので、シルバードの近くへ移動してそこからは歩きだ。

ナミト君強化案が着々と進んでいきます。

次回からは第二の依頼です。

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