第6話
お父さんは胸の痛みを我慢しながら頑張った。今家を空ける事は出来ない。もしも入院と事にになるとひとみを頬っては置けなかった。お父さんはひとみにきずかれない様にひとみをだましていた。それは父としての愛だった。ずーとずーと我慢をしてきたが、お父さんにも限界があった。ひとみも一人でお留守番も出来る様にもなった。「ひとみ、父さん少し仕事に出てくるから」ひとみに嘘を言い病院へ向かった。検査の結果「肺がんです。まだ早期発見で治療をすればよくなる可能性が高いです。治療して行きましょう」先生の言葉はお父さんをどん底に落とした。先生は普通に話した、お父さんには、重大な事だった。ひとみの事、生活の事、お金の事、何もかもがいっぱいいっぱいだった。家に帰り何もなかったようにひとみと接した。ひとみはだんだん笑顔が出るようになって来てる。そんな笑顔を見ているとがんばろうと言う気にさせてくれる。お父さんは詳しく検査を受けてから一番いい方法を考えようと、今はひとみのためにもひとみの笑顔を大切しようとお父さんもひとみ前では笑顔でいたいと強く感じた。今はひとみが生活に困ることのない様に散歩しながら何処に何があるかなど、少しずつ教えて歩く日々が続いて、検査の日を迎えた。お父さんは朝早く家を出た。「ひとみ 父さん行ってくるからな」目の見えないひとみを一人置いて出かける事はお父さんにとって心が握りつぶされる思いであった。 いつもお父さんの心の中では、「ひとみ ごめんな」とつぶやいていた。