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誕生日パーティへ。
それ以来、五歳になって家庭教師のベンから私もまた、この世の常識や読み書き計算などを学ぶまで、非常にのんびりと過ごしてきたわけだが。
私が四歳になったときには、双子の妹たちも産まれ、今では私たち家族の天使となり、毎日ほっこりと癒されている幸せ者でもあるのだが。
そして、そんなゆったりまったりが今後一生続くと信じて疑っていなかったわけだが。
そんな呑気な私を嘲笑うかのような出来事が起きた。
そう、起きてしまったのである。
それは、この国の第二王子エドワード様が七歳の誕生日を迎え、その誕生日パーティーに同い年のボビーお兄様と二つ下の妹である私が招待されたことから始まる。
なぜ、私の家が王子の誕生日パーティーに主席できるか。
それは、私の家が公爵家だからであった。
私や妹たちに翻弄されるお父様ではあるが、ああ見えてもかなり力を持った貴族様なのである。
そして、悲しいことにそのパーティー会場で私は新しい前世の記憶を思い出してしまうことになるのであった。