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BL恋愛ゲーム世界に転生しました。  作者: 高殿アカリ
本編
43/46

道は閉ざされた。


オリヴァー様の言葉に私のこめかみがピクリと動く。


「……クレアとクララに?」


少しばかり重低音を響かせて、私は尋ねた。


「あぁ、セシリア嬢の妹たちだ。交互に文章を書いていてな、とても微笑ましいぞ」


彼は私の変化に全く気付かない。

まぁ、私の言う変化など、微々たる変化ではあるのだろうが。


「……ちなみにいつから文通をしているか聞いても良いだろうか?」


「構わん。確か、そうだな……。ここ数年ではなかったか? きっかけは、彼女たちが文字を書けるようになったから、だったか?」


「そうか」


無表情ではあるものの、私の内心は荒れに荒れていた。


まず第一に、オリヴァー様が私の天使たちを呼び捨てにしていること。

いつの間に、そんな関係になっていたんだ!


第二に、どうやら手紙の中に「好き」と書かれているらしいこと。

そして、それが満更でもない様子のオリヴァー様!


最後に。

ちなみに、これが一番重要であるのだが……。


私は一度も妹たちから手紙を貰ったことがない!!!!


これは、もうあれだぞ。

あれだ、あれ。


そう、オリヴァー様と妹たちが六歳差というのも問題だ。


そうだ、それに……。


オリヴァー様の変化に妹たちが関係している可能性があることも問題だ。

ゲーム内容は知らなくとも、想像することは出来る。


妹たちよ。

それは、本来エドワードの役目だったのではなかろうか……?


とにかく、問題だらけだ。


あぁ、オリヴァー様ルートが今目の前で消えている最中のような気がする。

いや、気がするだけだ。


大丈夫だ。

……恐らく、きっと。


パニックになる頭を抱えて、私はオリヴァー様と別れた。


向かう先はジャンのもとへ。

自分では処理しきれなくなってきたため、変な意地を張らず、彼に相談することにしたのだ。

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