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BL恋愛ゲーム世界に転生しました。  作者: 高殿アカリ
本編
22/46

そんなこんなで。

「非常識ではあると思いましたが、これをどうしてもボビーお兄様にお渡ししたくて……」


ボビーお兄様に、ミサンガを差し出す。


「これは、何だい?」


「お守りです。私の髪で作りました。これが、自然に切れるとき、願いが叶うと文献にございました」


私がボビーお兄様の手首にミサンガをつけると、お兄様はとても嬉しそうな顔をしていた。

眼福ものです。


「このために、あんなに綺麗な髪まで切ってしまったんだね。ありがとう、セシリア」


長い髪が重かったことや、手入れのための時間が惜しかったこと、そして将来的にオンセンのある中央地への冒険のために、今からショートヘアに慣れてもらっておいた方が良いだろう、なんて打算は何一つなかったことにしておこう。

うん、それが皆の幸せになれる道だ。


「セシリア、俺には?」


わくわくと瞳を輝かせて、そう問いかけてきたのは、エドワードだ。


「ないよ」


私の言葉に項垂れるエドワード。

その肩をポンと叩いたのは、シド様だった。


「……諦めろ」


「……いやだ!」


駄々をこねてもなお、あどけなさが抜けないのはやっぱりヒロインだと思う。


「そうは言われても、もう捨てたのだが……」


「でもでも! 俺たちだって、なかなか会えなくなるじゃないか!」


「でもでも、会えなくても構わないと思わないか?」


「思わない!」


「そうか……」


顎に手を当てて悩む私を見かねたボビーお兄様が、ある提案を持ちかける。


「それなら、最後に二人で庭でも見てきたら良いよ」


キラリとエドワードの瞳が輝き。

ギラリとシド様の睨みがボビーお兄様に届いた。


「では、そういうことに致しましょうか。皆様、いつもながらご自由にお寛ぎくださいませ」


お母様の言葉を合図に、私たちは一度夕食までの間、解散となった。


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