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BL恋愛ゲーム世界に転生しました。  作者: 高殿アカリ
本編
20/46

ショートヘアは非常識。

お父様譲りの銀髪を丁寧に丁寧に編み込む。


作業が終盤になる頃には、ジャンも部屋に戻ってきていた。


そして、かなりの時間が経っていた。

西陽が部屋の窓から射し込んでいたのだ。


「……夕方か」


「もう、兄上たちは来てると思うよ」


「まぁ、それならそれで仕方が無いだろう。仕上げをしたら、屋敷に戻ろう。すまないな、ジャン」


「セシリアと一緒に怒られるのはもう慣れたよ」


ジャンはそう言って、肩を竦めた。


夕暮れの中、私とジャンは急ぎ足で街中を歩いていた。


子どもたちの姿はなく、家々からは温かな灯と夕飯の匂いが漂ってきた。


不安になったのか、ジャンの手が私の手に触れる。

私は彼の手を握り、そのまま二人で駆け出した。


このまま、いつまでもどこまでも、こうしていたい。

何とはなしに、そんな風に思った。



「まぁ、セシリア! こんな時間までどこに行っていたのですか! 皆が探したのですよ! それに、その髪……」


屋敷に戻って早々に、私を叱ろうと思ったお母様は、私の髪を見て顔を青くさせていた。


屋敷には既にエドワードやその他、彼の攻略対象者たちが勢揃いしていた。

そして、彼らもまたお母様と同じように唖然とした表情をしており、ヘレンにいたっては卒倒していた。


「すみません、お母様」


「い、いえ。それより、その髪……」


「かなり、軽くなりました」


「ど、どうして……」


そのとき、ショートヘアになった私をどうしていいか分からない大人たちを退けて、小さなミルク色が二つ、飛び出してきた。

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