表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
BL恋愛ゲーム世界に転生しました。  作者: 高殿アカリ
本編
13/46

第一王子と第三王子。

「ねぇ、僕たちの紹介はしてくれないの?」


そう言って、私たち七人の前にやってきたのは、これまた麗しき少年と愛くるしい男の子だった。


こんなに顔面偏差値の高い人々が集まって果たして世界は崩壊しないのだろうか、と私は少しだけ本気で心配した。


少年はどことなく真意の読めない笑顔で、私たちに近づいてきた。その後を男の子が必死についてきている。

彼らの様子を一瞥したエドワード王子は、親しげな笑みを浮かべてこう言った。


「キースお兄様! それにジャンも!」


それから私たち兄妹にも笑顔を向けて、


「二人は俺の兄弟なんだ。キースお兄様とジャンだぜ」


「初めまして、小さなレディ」


そう言って、私に膝まづいたのはこの国の第一王子キース様。


エドワード王子がヒト族の現セオドア王譲りの赤髪なのに対し、キース王子はレイラ王妃にそっくりの雪のように真っ白な髪をしていた。


「初めましてキース様、ジャン様。私、ブラッドレイ公爵家の長女セシリアにございます。そして、こちらが兄のボビーでございます」


それから、またもや短い手足をなるべく優雅に動かしながらの淑女の礼を一つ。

私の仕草にキース王子は瞳を細めた。

やはり、何だか裏がありそうな人である。


私の挨拶に何の反応も示さないジャン王子を、エドワード王子が兄らしくたしなめる。


「こら、ジャン。セシリアに失礼じゃないか!」


ジャン王子は、兄にちらりと一度だけ目をやると何を言うこともなく、私に頭を下げてその場を立ち去った。


ちなみに、彼の髪の色はセオドア王やエドワード王子と同じ赤色であるが、髪質かあるいは、レイラ王妃の血も引いたのか、その色は少しだけくすんでいた。

いや、正確にはエドワード王子などの髪色が通常より鮮やかすぎるのだが。


そういったことから鑑みるに、ジャン王子にはコンプレックスがあるのかもしれない。


……何だそれ。

可愛らしいことこの上ないな!


それに、名前も短くて発音しやすそうである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ