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10話:外貨投資に成功と突然の退職。

 2007年9月に営業部の部下がトラブルを起こして謝りに出かけてきたがソニー生命を選択して下さる、お客さんは生命保険の契約に厳しく説明した条件と、やや異なった説明に腹を立て、電話してきて部長同行で謝りに行き、そのお客さんの好きな虎屋の羊羹を持参して謝りに行くと最初、不機嫌だったが、虎屋の羊羹を見せると機嫌を直した。10月にはソニー生命でも保険金不払いの調査が行われ件数は1756件で総額7億4千万円の保険金不払いがあった認定された。


 それでもの大手中堅生保と比べると相対的に少なかった。2007年10月31日、1豪ドル106円で180万豪ドルを売り純利益1.7億円となり残金2億円との合計で3.7億円となった。11月には富士山5合目の紅葉を眺めて、冷たくなった体を富士吉田の、あつあつの吉田うどんを食べて温めて、箱根の湖畔で一休みして、小学生の子供達と帰って来た。そして12月が忙しく過ぎて2008年を迎えた。


 2008年は2月に米国の大学で銃乱射事件が報道された。イリノイ州シカゴ郊外の大学で1月14日、授業中の講堂に男が乱入しステージ上から突然銃を乱射した。これにより、学生5人が死亡、16人がケガを負った。犯人は犯行後に自殺。この大学の大学院に在籍していたと言われているが、動機などは不明のまま。アメリカでは2月に入り2月2日にシカゴのショッピングモールで男が乱射して5人が死亡する事件が起きたほか2月7日にはミズーリ州の市議会の会議室で男が銃を乱射、議員と警察を含む5人が死亡した。さらに2月8日にはルイジアナ州の工科大学で女子学生が銃を発砲し、学生2人が死亡するなど銃による事件が相次いだ。


 2008年3月にベアー・スターンズの経営危機が明らかになると金融危機が本格的に世界的に報道され始めた。2008年月に入って、アメリカ政府支援機関のフレディマックとファニーメイ2社が実質的破綻に陥り9月15日にはリーマン・ブラザーズが連邦倒産法第11章適用を申請し、負債総額6390億ドル「約64兆円」というアメリカ史上最高額で経営破綻した。これは証券化された債権が高利回りの金融商品として米国をはじめ世界各国に販売されていたことで,米国はもちろん世界各国の金融機関に莫大な損失を発生させた。


 2008年9月の米国大手投資銀行・証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻をはじめ,AIG,メリル・リンチ,シティグループ,モルガン・スタンレーなどが次々と信用不安に陥り,米国政府は同年10月緊急経済安定化法を成立させて,巨額の公的資金を投入して不良資産の買い取りに乗り出した。 欧州も深刻な金融危機に見舞われ,英,独,仏をはじめ各国とも一斉に公的資金投入による信用不安の食い止め策を講じた。この金融危機はアメリカ市場を最大のマーケットとして成長してきた自動車産業をはじめとする世界の製造業にも大きな打撃を与えた。


 なかでも日本は金融危機による損失は少なかったものの輸出偏重の製造業が円高の影響も加わって極端な不振に陥り,急速に景気全体を悪化させた。2008年のGDPマイナスは戦後最大で,日本12.7%,欧州ユーロ圏5.7%,米国3.8%と,大恐慌以来の最大規模の世界同時不況の様相を呈した。各国とも失業率が増大し,保護主義の台頭も懸念された。さらにその影響は2008年以降,ギリシアをはじめとするEU諸国の信用バブルの崩壊,ユーロ危機,ソブリンリスク,欧州債務問題の深刻化というEU経済の危機にも及んでいるこれこんな暗いニュースばかりだった。


 でも日本では2008年のノーベル物理学賞にシカゴ大学名誉教授・南部陽一郎さん、高エネルギー加速器研究機構の名誉教授・小林誠さん、京都大学名誉教授の益川敏英さんの3人が選ばれた。3人は、物質を構成する最小の単位「素粒子」の研究が評価された。日本人がノーベル賞を受賞したのは2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さん以来、6年ぶり。更に翌日にはクラゲの蛍光たんぱく質を発見したボストン大学名誉教授・下村脩さんがノーベル化学賞に選ばれ、1年で4人の日本人が受賞する快挙となり、日本中で祝福された。


 アメリカだけでなく日本も株式市場の下落が続き、その下落率も50%を超えるとい言うとんでもない下げだった。その後、ソニー生命でも保険金不払いが他社に比べて少ないとは言え総額7億4千万円の保険金不払いがあった事が判明してから、生命保険に対する情熱が失せてきた。また6月の車内の検診でうつ病の疑いがあり、よく眠れない日も続き、めまい、難聴というメニエール症状が出て、会社を休む日が増えた。その話を奥さんの路子さんに話すと、現在の残金いくらあるのと聞かれた。そこで調べると預金で3.7億円で、その他3千万円以上あり4億円を超えるというと伝えた。


 すると驚いた様に、そんなにあるなら辞めたらと言い郊外に家を建てて近所の子供達を集めて土日に学習塾でもやったらと言われ、そうしようと言い、体を治すことに専念するといわれた。そして、2008年の年末ボーナスが支給された12月25日、昔から一緒に仕事をしていたソニーフィナンシャルの杵山専務に相談に行くと、わかった、ご苦労さんだったと言い、私も来年、定年なんだとうれしそうに言った。そして君には世話になったら、退職金を増やして男もらう様に、できるだけの事はして上げると約束してくれた。そして2009年1月8日に退職金2千万円が振り込まれた。その後、杵山専務に、お礼状を書いて出した。

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