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剣ヶ峰龍雅の欲望/Life.of.Predetermined:GreedDragon  作者: 六月不二
序章《Prologue.Story》
3/222

第弐話《二年生になると、新入生を弄る奴が最低でも十人以上は居る筈だ。》

 「今日から二年生か…」


 龍雅は、そう言って玄関前の壁掛けの鏡の前で制服の服の乱れを調べている。

 龍雅が通う高校の制服は、シングル型のブレザーで、ブレザーを着る期間があり、春前半、秋後半、冬がブレザーと冬服を着るように指定されている。春後半、秋前半、夏は、夏服を着る様に指定されている。


 「よし、問題は無いな。」


 龍雅は、ブレザーのポケットにスマートフォンを入れて革靴を履いて玄関を出た。


 街が朝焼けの太陽に照らされて街に住む生き物が目覚める朝、桜の花が舞い散る春の通学路、今日の通学路は少しばかり賑やかだ。何故ならば、今日は始業式だからだ。龍雅は、通学路の横断歩道で、赤信号が青信号になるのを待っている。


 ――空を飛んだら楽に学校に行けるが…流石に、白昼堂々能力を見せる訳にもいかないしな。


 龍雅は、空を見上げてそう言った。


 「よう、龍雅。」


 黒髪のM字バングの少年は、龍雅に挨拶をした。龍雅を話しかけた少年の名は、盾ヶ原虎太郎。龍雅の親友であり、幼馴染。中肉中背で、身長は170cmでイケメンとフツメンの境界にいるような顔立ちで、学力は龍雅と同レベル。スポーツの面は、市内の中では、上位と中位の間レベル。将来も進路もまだ決まっていない。


 「虎太郎か、相も変わらず覇気のない顔だな。」

 「んなもんなくたっていいだろ。」

 「いやいや…インパクトがあった方がいいと思うぜ。人生に色々役に立つと思うしな。」

 「俺は、目立たない生活を送りたいんだ。」

 「そうか。」

 「そうだよ。」


 赤信号は、青信号に変わり、二人は横断歩道を駄弁りながら渡り、そのまま学校へと赴いた。

 

 ここは、私立銀河丘学園。その名の通り、丘の上に作られた高校の屋上に天文台のある高校で、部屋の数、体育館の大きさ、校庭の広さ、校舎の大きさが全て平均的な高校の5倍で、スポーツ選手と天文学者とアニメ及びゲーム制作者と漫画及び小説の作者の有名人を世に輩出している名門校。今日は、始業式。生徒達は体育館で、壇上に立つ校長先生が長い話にうんざりする何処にでもある普通の学校の風景である。


 ――相も変わらす校長の話長いな…話し終わるまで音楽聴いとくか…


 龍雅は、音楽プレーヤーのイヤホンをこっそりと自分の両耳に入れてお気に入りのアニメ主題歌を再生した。


――やはり、この曲は鳥肌が立つ…実にいい曲だ。


 龍雅は、始業式を適当に礼などや着席などをしながら音楽に聞き惚れた。

 そして始業式が終わり、生徒達は新たに知識を蓄えたりやコミュニティを広げる為に自分達の新たな教室を探し始めた。


 ――今年も俺は、G組か…まぁ、虎太郎とあいつも俺と同じクラスだからいいか…


 「あ…あの…」

 「ん?」


 龍雅が、声の方に向くとそこには、あの赤髪の少女がいたのだ。


 「おぉ、あんたか。まさか、ここで再会するとはな。あの時以来もう路地裏を通って近道していないか?」

 「うん。渡ってないよ。」

 「そうか、よかったよかった。あっ、そうだ。俺の名は、剣ヶ峰龍雅だ。お前の名は?」

 「私は、桃華奈菜よ。」

 「奈菜か…女の子らしい可愛い名前だな。」


 龍雅は、奈菜に爽やかな笑顔を見せてそう言った。


「可愛いって…」


奈菜は、頬を少し赤くなった。


 「所で、お前のクラスは?」

 「龍雅君と同じ。」

「そうか、宜しくな。」


龍雅は、奈菜の手を握った。


(龍雅君)


「おっ? 新学期早々リア充誕生か?」


 虎太郎は、龍雅を煽るような口調でそう言った。


 「ククッ…そんなもんじゃねえよ。こいつとは、今ダチになった所だ。」


 ――まぁ、後に俺の女にするがな…


 龍雅は、そう心の中でほくそ笑んだ。


 「では、そろそろ入るか」


 龍雅は、奈菜と共に教室に入った。


 「やれやれ…新学期早々リア充誕生の兆しか…」


 虎太郎は、ため息をつきながら教室に入った。

 教室は、騒がしくG組の生徒は、新しい友情関係を作ろうとしている者もあり、以前からの友と話す者もある。龍雅は、ついさっき友達になった桃華奈菜と話している。


 「確かこの街で、剣ヶ峰悠美の家が西得大紐にあるって噂が立っているけど、まさか貴方とは関係は…ないよね?」

 「あぁ、姉さんの事か…家でもテレビと同じ感じだぜ。」

 「マジ!?今度会わせて!」

 「わかった。姉さんが休日の時に会わせてやるよ。所で、あんたって姉さんのファン?」

 「うん、そうだよ。」

 「そうか。」


 ――好都合だな…これで野望がまた一歩進んだな。


 龍雅は、また心の中でほくそ笑んだ。


 キーンコーンカーンコーン


 チャイムが学校中に鳴り響き、新たな学校生活の始まりを告げ、G組の生徒は自分達の席に着き始める。


 「じゃあ、また。」

 「うん。」


 龍雅は、自分の席を確認しながら自分の席へ向かって、そして自分の席に座った。


 「先生まだかな~」


 龍雅は、ライトノベルを見ながらそう言った時、教室の前のドアが開いて美しい茶髪の白人女教師が入ってきた。


 ――なるほど…担任は、英語教師か…


 「私は、G組の担任のエヴァ・ロドリゲスです。担当教科は、見ての通り英語です。皆さんよろしくお願いします。」


 エヴァは、黒板に自分の名前を書いて一礼をした。


 ((((美人だな~~))))


 G組の男子生徒達は、エヴァ先生に見惚れている。


 ――年上に興味はないね。まぁ、見た目年齢が俺より下或いは同じだと興味はあるが…ロリババアは良い。


 「じゃあ早速自己紹介していきましょうか。では、剣ヶ峰龍雅君!」


クラス全員に自己紹介するようにエヴァ先生は、龍雅を指名した。


 「先生…何故俺からですか?」

 「問答無用よ!」

 「了解。俺の名は、剣ヶ峰龍雅。誕生日は12月21日。つまりマヤ暦最後の日に生まれた。好きなのは、アニメとゲームだ。力仕事及びパソコン関係の仕事なら俺に任せな。そしてもう一つ! 俺に戦いを申し込みたくば、挑戦状を俺に提出すれば俺はその戦いをやってやる! 貴様らの挑戦を待っているぞ!」


 龍雅は、そう言って勢いよく座った。


 「「「「え~っと…うん…まぁ、よろしく」」」」


 エヴァ先生と他の生徒達は、龍雅の迫力に押されて戸惑った。


 ――さて、後は外を見て時間を潰すか…


 龍雅は、窓から見える桜を見てホームルームが終わるまで時間を潰したのであった。


 放課後、龍雅と虎太郎は、靴を取る為に、靴箱に向かい帰路に着こうとしていた。龍雅は、さっきの発言を学校内に広がるのを期待して居ている為、龍雅は、喧嘩の挑戦状が自分の元に来るのをワクワクしている。


「お前、何で今日のホームルームでトラブルの元を作ったんだ?」

 「喧嘩したいからだ。」

 「何でだ!?」

 「理由に、それ以上もそれ以下も無い。」

 「おっ、おう…」

 「まぁ、そんなもんだ。」


 龍雅は、そう言いながら自分の靴箱に手を伸ばすと靴箱に、一つの手紙が入っていた。


「これは…」


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