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霊界との境界  作者: 紅刃
第三章 国家都市
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第五十話

 ポセイドンの水の槍が体を貫いた。しかしそれは僕の体ではない。僕の後ろにいた希莉の体だった。


 その場に力なく倒れる希莉、槍を引きぬき止血しようとするが傷口が大きすぎて塞がらない。


「どうしよう、このままじゃ希莉が死んでしまう…」


「主よ、勾玉をつかえ」


「え?でも勾玉には再生能力はない」


「あぁ、だが使用者の本来の力を100%引き出すことができる。私達もそうだが希莉の力はこんなもんじゃない。」


「わかった。」


そう言って[パンドラの箱]から[ヤサカニの勾玉]を具現化する。しかし具現化した瞬間、勾玉は水の槍によって砕かれてしまった。


 砕かれた勾玉は4つの破片に分かれてしまった。しかし僕が破片に力を流しこんだ瞬間、それぞれの破片が光り出し4つの勾玉の耳飾りへと姿を変えた。


 僕はその耳飾りを涼音、紫紅、希莉に装着させた。


 希莉の耳飾りが黄色に変色した。


 希莉の体が宙に浮き勾玉から出た包帯のような物が繭を作った。


 しばらくすると、繭が割れそこから希莉が出てきた。身長と髪が少し伸びなぜか和服を着ていた。


「あれ?希莉だよね?」


「今の名前はそうだぞ。元々の名前はツクヨミっていうんだけどな」


「ツクヨミって神様だったの?!」


「気づいてなかったのか?普通の霊があんな妖刀クラスの刀出せるわけ無いだろ」


「ってことは他の二人も…」


「話はさておき今はあいつをどうするかだな…」


「二対一なら勝機はある。俺の動きについてこれるか?」


「誰に言っているの?僕も半分神様なんだよ?」


「そりゃそうだな、やるぞ」


「主は僕だよ」


「わかってる、何年一緒にいると思ってんだよ。」


「そーだな。」


 希莉はなにもないはずの場所から妖刀を具現化する。見覚えのある刀、あれは[呪刀 禁忌]か。自分の実体化を解かずに刀を具現化できるようになっていた。


 そして僕は[クサナギの剣]、希莉は[呪刀 禁忌]を使いポセイドンに斬りかかった。

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