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霊界との境界  作者: 紅刃
第三章 国家都市
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第四十六話

 その夜僕らは姫奈の父親の奪還の作戦を練っていた。まぁ、正面突破以外に手はなかったのだが偵察に出した瘴気の鳥は敵の屋敷付近で消滅してしまっていた。


「やっぱり一度偵察しないと難しいかねー」


「おそらく屋敷の周りには結界が張り巡らされているんだとおもいます。ですので簡単に破れるものではないかと…」


「いきなり評議院を襲うのは無理じゃね?他の神格霊をしらみつぶしにしていけば出てくると思うぞー」


「なるほど、希莉の案を採用しよう」


「そうと決まれば情報収集ですね。私の古くからの友達に頼ればいいかと思います。」


「それじゃあ明日行ってみよう。」


 姫奈の知り合いに会いに行くことが決まった所で僕らは休むことにした。


 よく思えば即興で家を買ったり家具を揃えたり現世では絶対にできないことをした一日だった。現世の100円はこちらの一万円相当になるのでかなり安く物が買えるのである。


 次の日の朝、僕は紫紅と姫奈と情報収集に出かけた。暦から霊媒である懐中時計を預かってきた。暦がいないので落ち着かない様子の姫奈だったが紫紅がうまく接してくれたおかげでなんとかなった。


「ここが私の知り合いの店です。」


 そう言って案内されたのは酒屋だった。


「一応僕、未成年なんですが…」


「気にしないでください。私がいれば大丈夫です。」


「それなら時計から出てきてくださいよ…」


「うっ」


 渋々時計からでてくる姫奈を連れ店に入ると流石に朝から飲んでいる人はいなかっと。


「お、姫じゃないか、久しぶりー」


「マスターお久しぶりです。あとその呼び方やめてください。」


「今更いわれてもねー。それで、今日はどんな用で?」


「神格霊についてなにか情報ありませんか?」


「おい、そんな大きな声出しちゃ行かんよ。とりあえずこっち来なさい。そこの連れも早く。」


 連れって…と思いながら言われたとおりカウンター席まで移動する。


「よし、今は客いないから救われたな。この街で神格霊について嗅ぎまわっていること知られたら捕まっちまうぞ。」


「そーなんですか?危なかったです。」


「それでそこの二人は誰だ?」


「初めまして、僕は紫苑といいます。半神半人です。こっちは紫紅。」


「おお、あんたが噂の半神か。まさかこんな早く会えるとは。」


「訳あって神格霊の居場所を探しているのですが教えていただけませんか?」


「あぁ、構わんよ。普通なら情報料がかかるのだがー…」


「このぐらいでどうでしょう。」


 そう言って僕は財布から5000円札を出す。思わず目を丸くするマスター。


「こんなにくれんのかい?なら知ってる情報全部やるよ。」


 そう言って情報をメモにまとめてわたしてくれた。


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