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霊界との境界  作者: 紅刃
第三章 国家都市
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第四十三話

「よーしこれから東京に繋がる門を探しに行くぞ。」


「え?!ここからじゃ数日かかりますよ?!」


「大丈夫、大丈夫、涼音頼むよ。」


「任せて!」


 僕の合図で涼音は靴に憑依して[ヘルメスの靴]に姿を変えた。


「え?!えええぇぇぇえ?!」


 暦が大声を上げる。


「どうしたの?」


「え?これって[ヘルメスの靴]ですよね?伝説級の神具がなぜ…」


「昨日も言ったけど涼音は神具の保持者なんだって…」


「レベルが違い過ぎますよ…」


「とりあえず飛ぶよ。」


「ふぇ?」


 首をかしげる暦。しかし次の瞬間それは悲鳴に変わっていた。


「ひえぇえええぇぇぇえ」


「そんなパニックになったら落ちちゃうよ?」


「嫌ですー」


 日が暮れたら野宿して飛んで野宿してを繰り返すことすう数日、都市が見えてきた。門番に見つからないように壁の上に降りた。


「門ってのはあれかな?」


 僕が指差す方向には不自然に新しい神殿があった。それも住宅地の真ん中にあるのだ。


「とりあえずさっさと門通って一時帰還しますかー」


「わーい久々の人間界ー!!」


「あまりはしゃくなよー」


「珍しく希莉が大人な対応…」


「バカにしてんのか?www」


 久々の現世にテンションの上がる二人。しかしそう簡単には帰れなかった。


 ステルスの効果付与をして門に近づく、しかし目の前で扉が閉められている最中だった。


「まずい、このままじゃ門に入れなくなる。」


「私に任せてください。」


 暦が行った瞬間僕らの周りの時間が止まった。


「私の力は一定時間の時間停止です。体力的に今は五分ぐらいしか持ちませんが…」


「この距離なら30秒で十分だよ。その間はよろしく。」


「了解です。」


 時間が止まっている間に僕らは門をくぐって人間界へ向かう長い道を走った。


 走っていると目の前に光が広がる。やっと現世に帰ってこれたのだ。門を出ると警戒にあたっていた除霊師に囲まれた。


 僕は証明証を出して、


「関西地区大阪第四管区長の紫苑です。長期遠征から一時帰還しました。できればこの地区の支部へと案内していただきたい。」


 と言った。警戒していた彼らは相変わらず疑っているようだったが僕の後ろにいた暦を見ると信用したようで案内してくれた。


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