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霊界との境界  作者: 紅刃
第二章 神器
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第二十六話

 その日、僕らは街へ食料調達へ出ていた。そしてその時は突然やってきたのだった。


「待ちやがれー」


 大声と共に人混みの向から大男が二人走ってきた。そしてその2mほど前を少女が必死に逃げていた。


「万引きかな?治安悪いのかなここ…って、うわっ」


 他人事のように見ているとその少女にぶつかってしまった。このままでは少女が捕まってしまう。でも万引きしたのなら罪は償わないとー。


「助けてください。あの人たちに追われているんです。」


 それは見てわかった。しかし助けを求めるその少女は何も持っていなかった。万引きではなく拉致の現場?のようだった。


「仕方ないか、走るよ。」


 そう言って彼女の手を引き走りだす。それと同時に効果付与のステルスを付与する。


 少女を連れて宿に戻ってきた僕は彼女を見て驚いた。なんとあの夢に出てきた巫女だったのだ。


「えっとー、貴女はなぜ追われていたのですか?」


 いきなり質問をしてしまった。


「私は柊 律花と申します。アマテラス様に仕える巫女で三種の神器の一つ[ヤタの鏡]の管理者です。先ほどの大男達は神格霊達の差し金です。彼らは三種の神器を手に入れこの霊界だけでなく神界、現世、黄泉までも支配しようとしているのです。」


 おいおい、話が一気に大きくなってないかー?!現世だけでなく神界と黄泉まで出てきちゃったよ…僕は驚きを隠せないまま質問を続けた。


「それは神格霊達がこの世を支配しようとしているってこと?」


「はい、どうか私に力を貸していただけませんか?」


「なるほど。あ、僕は紫苑。んで、こっちが希莉、こっちの子が涼音、あとこっちが紫紅。でも、いきなり手を貸せと言われてもな…」


「要は神格霊どもを倒せば済んだろ?俺らの目的と一致する部分があるからいいんじゃないか?」


「そうです、希莉の言う通り!」


「主、ここで断ったらかっこ悪いぞ?」


「仕方ないか、わかりました。協力しましょう。」


「ありがとうございます。」


 なんだか突然「お前が勇者だ!!」と言われて魔王退治に生かされるのと同じ気分だった。


「それで、まずどうする?片っ端から神格霊倒していくのもアリかもしれないけど。」


「まずは三種の神器とその管理者と合流しましょう。敵の手に神器が渡ってしまっては元も子もありません。」


「了解、それじゃあまずは鏡を回収しに行きますか。」


 こうして着実に夢が現実となってゆくのであった。

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