第二話
「アハハwwどこぞのサ○コみたいな幽霊肩にのせながら登校する学生なんてお前ぐらいだぞww」
そういってずっと笑っている奴が今僕の斜め後ろにいる。
「笑ってないでさっさとこいつ剥がしてくれよ。希莉!」
希莉と呼ばれたその相変わらず腹を抱えて僕の頭上を転がりまわっている。……
頭の上?
言ってなかったがこの少年、希莉は幽霊の少年である。僕が幽霊をはっきり見えるようになったのは12年前、つまり僕が6歳の時である。その頃からの付き合いとなる希莉とはもはや兄弟に近い。
「いや、マジで歩くの疲れるから剥がしてくれ…」
周りから見たら駅のホームで一人で話してるおかしな人であるがそんなこと気にしてられないほど僕は疲れていた。
希莉はあからさまに嫌な顔をしながらやっと僕の肩にのっていたサ○コもどきを剥がしてどこかに連れて行ってくれた。
やっと登校できるそう思いながら僕は自分の通っている学校へ歩んで行く。
まぁ、学校では特にこれといった出来事がなかったから話す必要はないであろう。強いて言うなら授業中に希莉が先生の頭に座ったり他人に見えないのをいいことにイタズラしていたぐらいだろう。
話が変わるが幽霊というのはみんながみんな悪い幽霊だけではない。勿論いい霊もいるのだ。しかし幽霊が物理的に僕達を攻撃することはまだこの頃までは絶対に不可能だったのである。
そう、この後起こるこの世とあの世のバランスを崩すような出来事が起こるまでは…
そんなことは知らない人僕らは晩御飯の材料を購入して家に帰るのだった。