第十四話
[炎刀 焔]の刀身が雷に包まれると刀はどんどん黄色く色が変わり刀の形状も変化した。
[雷刀 イカヅチ]
希莉の持つ妖刀シリーズの二本目の刀、雷を操る刀である。
水に対して雷は大ダメージを与えられるであろう。
〜数分後〜
やっと相手が片膝を地面についた。このままあとひと押しすれば勝てるだろう。自分の仇を自分でとれるとは思ってもいなかった。
しかし相手はおとなしくしていてくれなかった。なんと鎧を突き破って羽が生えてきたのだった。
「空中戦とかアリかよ…」
「希莉ーそんなに絶望しなくても紫苑ならやってくれるって!」
「他人任せかよww」
希莉と涼音が何やら二人で話していた。
「二人余裕こいてないで集中しなよ。紫紅、行ける?」
「いつでも構わんよ、主。」
僕は思いっきり跳躍し奴と同じ高さまで飛んだ。そこでローブから羽が出てきて空中でホバリングする。
「え、紫紅さん俺らよりすげぇ!」
「かっこいいです〜」
興奮気味の二人。
なにはともあれほぼダメージを受けない僕と瀕死の奴とでは圧倒的に僕のほうが有利である。
結局僕は奴の仮面の下の顔を見ることなく討伐してしまった。
30分以上にも及ぶ戦いはやっと終結したのであった。
すると突然、空間の割れ目がスッと消えたのだった。こうしてなんとも奇妙は怪奇現象は終わったのだった。
そして数日後、例の割れ目周辺の復興はだいぶ済んだ。だんだん避難した人たちも戻ってきて街は活気を取り戻したのだった。
僕が久々に学校に行くと何故か学校中に仕事のことが知られていた。そして全校集会で演説をするハメになった…
それから一月後、あの事件のことはもうほとんど報道されず人々の記憶の傍らに置かれているであろう頃、突然僕の住んでる街の隣の街が………
消滅した。




