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告白された後に異世界転移した俺、なぜか美少女たちに囲まれて修羅場とバトルの連続です【R15版】  作者: 立花 黒
第四章

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第119話、一番目様

 ◆ ◆ ◆



 メルメリルララ様の元に集いし十二人の列席者の内、二人も欠けてしまった事実。しかも何者にやられたのかすらわからない始末。

 またあのニーズリットバースがやられた事から残された我らは、二人一組で行動する事になった上でこの迷宮城内でメルメリルララ様を直接警護する事になったのだが——


 迷宮核に集まったエネルギーはすでにこの星全てを覆い尽くす程までに溜まっていると言うのに、まだメルメリルララ様は行動を起こそうとしない。それはあのダークネスをまだこの城に招待していないからだと言う。

 そう言えば始まりもそうであった。我らの計画をメルメリルララ様がダークネスに見て貰うと言い出して、この星に招き入れたまでは良かったのだが、あいつは我らの事が気に入らないと言い出し我らが主人、メルメリルララ様を無視して飛び立とうとした。そのため失礼な奴を、我らがこの星に縫い付けたのだが。


 そもそも超越者様に近い位置まで上り詰めたと言うだけで、ダークネスを特別視するのは間違っている。直接見てダークネスの系譜を辿ってみたが、高貴なメルメリルララ様と違ってどこの馬の骨とも知れぬ存在ではないか。なぜメルメリルララ様はそんなダークネスを特別視するのか?


 とそこで我らの近くに、金髪をツインテールに結んだ幼い女の子が立っていた。

 この城は現在誰も入れないようになっている。

 この者は侵入者!

 そして我らが『同胞を倒した者』と言うキーワードが瞬時に繋がる。

 だから油断は禁物。そして会話をしながら情報を聞き出すため、口を開こうとしたのだが——先に少女がその幼い口を開く。メルメリルララ様を見据えて。


「メルメリルララ、あなた面白い事をしているわね」


「貴女様は……」


「そう、理解したみたいだね、その計画を私が横取りしてあげる事を。しかもあなたたちも取り込んだ上で反転させて、この宇宙全てのエネルギーを私に集めるのよ」


「三番目の絶対神様となられるのですね」


「そうよ、悔しい? 」


「いえ、その一部に加えられる事を誇りに思います」


「えへへっ、諦めが早くて潔いね」


 警戒の色を濃くする我らを無視して、少女の両腕が光に包まれ始める。


「気が向いたらだけど、絶対神になったらあなたを私の従者として復活させてあげようかな? 」


「ありがとうございます」


「それじゃ、サクッとやっちゃいますか」


 少女が頭上に腕を突き出すと、キラキラ輝く光の波が私たちを一瞬で包んだ。



 ◆ ◆ ◆



 迷宮城へ向け歩き出した俺たちは、順調に街道を北上している。

 そして昨晩のアズとの勝負だけど、リアさんとの失敗がある。朝まで続けると次の日の冒険に支障が出てしまうため、こちらから停戦を提案してみたら、後日再戦の流れとなっていた。

 ちなみに現在、真琴ほど露骨じゃないけど、アズも熱い視線を俺に送るようになっているような気がする。


「ユウト様、巨大なエネルギーの波が迫っています! 」


 唯一デレた部分を見せてくれないリアさんが、いつもと同じように落ち着いた感じで言葉を放った。


 えっ? 巨大なエネルギーの波! ?


「きます」


 それは解放されし恩恵のような、キラキラと輝く光の波であった。大きく違うのは、その光に包まれた場所、空間は火で炙られた写真のように真っ黒な穴となって行く事。


 これって、どこかで見た事があるような無いような。と言うか、何がどうなっているんだ! ?

 足場もなくなり、現在真っ暗闇の中浮かんでいる感覚になる。


「お兄ちゃん! 」


 そしてそこには真琴の妹、風華ちゃんがいた。


「やっと会える時が来たのですね! 」


 そうして俺の懐に飛び込んでくる。


「これっていったい? 」


「ご説明させていただきます」


 リアさんがピシャリと述べた。

 そしてその発言を受けて、風華ちゃんが隠す事なく露骨に怪訝な表情を浮かべる。


「どうして光の波を受けて消滅していないの? 」


「それは私が九番目に至ったからです」


「……本当みたいね。なら直接消してあげる! 」


 風華ちゃんが掌底打ちをするようにして、リアさん目がけて腕を突き出した。

 しかし何も起きない。


「……なぜ? 」


「それはユウト様の意思です」


 俺の意思?


「そうか、お兄ちゃんはフゥに触発されて半覚醒しちゃったって事か。それだと仕方がないけど——」


「邪魔はしません。いえ、正確には何も手出しが出来ません。ただこれからユウト様が分かりやすいよう、ご説明をさせていただこうと考えております」


「そう、それならいいわ。途中で気が変わるかもしれないけど、仮で採用してあげる」


「ありがとうございます」


 えーと、さくさく話が進んで行っているみたいですけど、どう言う事?

 いつものように一人置いてけぼりな俺を見て、リアさんが笑みを浮かべる。


「そうそうユウト様、今の私はリアではなく、ヴィクトリアでございます」


「えっ、そうなんですか? 」


「はい、ユウト様からエネルギーを受けて復活しました。記憶が戻らなかったと言うのは、嘘です」


 嘘? ……つまり、あの時に記憶が戻ったって事ですか! ?

 詳しい回想は脱線するためなしにして、復活おめでとうございます、である。


 と、そう言えば真琴たちはどこに行ったのだろう?


「ユウト様、それでは説明をさせて頂きます。真琴さんと風華さんは元々が同じ存在、三番目様であられます」


 そうして語られたヴィクトリアさんの説明はこうである。


 遥か昔、行方不明になった俺を探して三番目が俺を探し始める。そして永い年月をかけ俺と言う存在を感じられるようになった三番目は、管理している世界を動かすシステム部分から真琴を分離し、俺に会いに地球へ降り立った。


 しかし残されたシステム部分の三番目も、俺を欲しっていた。そして真琴が記憶を取り戻した事で残された三番目が、真琴の位置を把握。そのまま世界を捨て地球へ転移。

 そうして三番目の大部分を占める存在の人の姿になったのが風華ちゃん。しかし転生の弾みで記憶喪失になってしまう。


 それが俺が異世界にいく事になったトラック事故のショックが引き金になり、三番目の記憶を取り戻した。

 それから莫大な力を持つ風華ちゃんは何度も俺を物にしようとこちらの世界へ飛来してきていたらしいんだけど、その全てをヴィクトリアさんの断罪の縛りが能力制限をかける事により全て追い返していたらしい。


 そしてついに人間落ちをしてしまったヴィクトリアさんが現れるルートを発見し、そこを通りやっとヴィクトリアさんを倒した前回の風華ちゃんは、ヴィクトリアさんを倒すとどうなるのかを知る。

 それは番号で呼ばれる者たちを招き寄せてしまう事。


 流石にその全てと戦って勝つ力がない風華ちゃんは、この星でメルメリルララさんという存在がやっている事の横取り計画を思いつく。

 そうして風華ちゃんは原初の闇と呼ばれる存在と、俺という存在に次いで、三番目の絶対神へと駆け上がることが出来たのだ。


 そしてついでのような感じで言われていたのだけど、復活したヴィクトリアさんが九番目、そしてアズが今回の風華ちゃんの光を受けた際に巧みに利用して、十番目の存在となる事が出来たそうだ。


 ただでは転ばない、流石アズだね。


「そうなるとリアさんはヴィクトリアさんの中にいらっしゃるのですか? 」


「リアですか? 本来なら上書きされて記憶が消される予定だったのですが、私が九番目となる事でリアは七番目様の半身となる事になりました」


「そっ、そうなんですね」


 そしてそして、肝心の真琴たちなんだけど、真琴は現在突如として現れた風華ちゃんに取り込まれたらしい。

 アズは身体を再構築しているらしく、もう少ししたらこの場にも来られるようになるそうだ。

 またセンジュとクロさん、それとこの宇宙に住む全ての生命体たちは、糧として風華ちゃんに吸収されてしまったという。


「他の人たちは、もう戻らないのですか? 」


「ユウト様が願えば解放されます」


「えっ、そうなんですか? 」


「はい、それまでにユウト様は偉大なお方であられるのです」


「異物が来たわね」


 風華ちゃんが激昂したように髪の毛を逆立て、言った。


「三番目様、彼らも見逃していただけないでしょうか? 」


 そう言うヴィクトリアさんの瞳が七色に移りゆく。それを受けて、風華ちゃんの瞳も七色に——


「お兄ちゃんの偉大さがわかる材料ね。わかった、特別に許可してあげる」


「ユウト様、この後すぐ、皆様がユウト様の元へお訪ねに参られます。——やはり最初はこの方でしたか。二番目様のご登場です」


 空間が煌めきで満たされ思わず目を閉じてしまう。そして目を開いた時にはその人は存在していた。

 うわぁ、すごい長身細身のイケメン。腰まである金髪に、シルバーとスカイブルーのオッドアイ。そして全身がキラキラと輝いている。


「ユウト様、ご無沙汰しております」


「えーと、こんにちは」


「次は六番目様ですね。ユウト様には螺旋の御方と申した方がわかりやすいかもしれません」


 空間がゆっくりと捻じ曲がりを見せる。そして歪みを見せた空間の中心に人影が。

 牛乳瓶の底のような厚いグルグル眼鏡に、天然パーマで緑色のドレスに身を包む小柄な少女。


「ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる」


「えっと……」


「ふふふっ、ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる」


「八番目様のお越しです」


 心が落ち着き清々しさを感じさせる花の香りがする。そして花吹雪が起こった後にその女性は佇んでいた。

 背丈ほどの長い金髪で純白のドレスに身を包んだ、いわゆる女神様そのものといった感じの大人な女性が現れた。


「ユウト様、お初にお目にかかります。あの、握手をして頂いても宜しいですか? 」


「あっ、はい、初めまして」


 握手をすると、優しそうな顔が満面の笑みに変わる。


「とても嬉しいです」


「七番目様のご到着です」


 焼けるような熱を感じる。そして空間から黒炎が吹き出し、その中から人影が陽炎のようにして浮かび上がる。

 真紅の長髪に獰猛な光を宿した鋭い眼光のお姉さんが現れた。どことなくヴィクトリアさんと似ているような気がする。


「ユウト、この姿では初めましてだな」


「はい、七番目さん、初めまして」


「こちらで最後のようで、四番目様と五番目様は欠席ですね」


「えーと、あとは真琴たちが三番目となると、一番目さんが残っているんですよね? その方も欠席ですか? 」


「ユウト様、一番目様はずっとこちらにいらっしゃいます」


「と言いますと? 」


「ユウト様が一番目様で、それでいて原初の闇様に次いで絶対神様へと至った御方でございます」


「へぇー」

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