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告白された後に異世界転移した俺、なぜか美少女たちに囲まれて修羅場とバトルの連続です【R15版】  作者: 立花 黒
第四章

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115/121

第115話、エッチな子は嫌いですか?①

 俺たちは迷宮王国内の南西に位置する都市、遊楽街(ゆうらくがい)に来ていた。


 ここは過去に異世界転移した日本人が起こした街らしく、街の造りが時代劇とかでお馴染みの江戸時代風の古くも質素な建物が建ち並んでいる。

 ただ街中を歩く人たちが異世界人であるため、今は慣れたけど最初は凄い違和感を感じてしまっていた。


 ちなみにこの街は温泉街でも有名で、視線を上に向ければ何本もの湯けむりが立ち昇っている。この湯けむりの数だけ温泉があるそうなのだけど、夕暮れ時と重なっているため儚くも美しい風情ある光景となっていた。


 そして俺たちは街の一角にある竹林まで来ると、その中を蛇行して走る小道を通っていく。そこは途中からなだらかな上り坂になっており、しばらく進んでいくと多くの木々の間から和テイストな二階建ての建物がライトアップされるようにして姿を現している場所まで来た。

 この自然に囲まれている黒を基調とした木造建築物が、今回の俺たちの宿泊先である旅館だ。


 そして今晩、俺はリアさんとこの宿の同じ部屋で寝泊まりする事になっている。

 それはヴィクトリアさんの別人格、七番目さんが真琴とアズに、ヴィクトリアさんの危うい現状を説明して、それを受けた二人がやむを得ずといった形であったけど承諾してくれたからだ。


 しかし異世界に来ているのに、まさか温泉に巡り会えるとは。

 俺は風呂桶に汲んだお湯をバシャンッと頭からかぶると、まず最初に髪の毛をガシガシと洗っていく。

 ふー、温泉に入る僅かな時間とはいえ、久々にゆっくりと一人の時間を過ごせてる気がするなー。


 ただこれから部屋に戻れば、そこでヴィクトリアさんの記憶を取り戻すため、別人格であるリアさんと触れ合う事によって刺激を与えていくのか。

 でも本当にそんな事で記憶が戻るのかな? どうも七番目さんが二人に説明をしていた時、俺にだけ僅かに見せたあの笑みが怪しくて頭に残っているんだよね。


 ちなみにセンジュは熱いお湯に浸かりたくないそうで、俺の腕から本体であるバングルも取り外していたりする。

 まー人の形はとっているけど、元は植物みたいなモノだからお湯に弱いのは想像出来るんだけど、バングルは一生取れないと思い込んでいたので、簡単に外せたのにはちょっとびっくりである。


『ススゥー、カッ』


 木製である入り口の引き戸が開く音。見れば湯けむりに人影が一つ。

 宿は貸切状態って話だったけど、他にもお客さんがいたようだ。俺は誰にでも話しかける陽気なタイプの人間ではないため、我関せずの態度で自身の身体を洗う事を再開させた。そして胸や脇腹、そして下半身の辺りをゴシゴシ擦っていると、少し離れたところから声がかかる。


「お背中を流しに参りました」


「えっ? 」


 振り返れば、タオル一枚で鎖骨から股下の少し下までを巻いて隠したヴィクトリアさん、であるリアさんが前髪を摘みながら立っていた。


「人に見られるのは、なんだか恥ずかしいです。でもユウト様なら見られてもいいという、不思議な感情も湧き上がっています」


 ここって混浴だったの!?

 というかただでさえ熱い温泉で血行が良くなっているというのに、艶かしい姿で恥ずかしそうにこちらを見つめるリアさんは目に毒だ。

 俺は前を向くと急いでタオルで下半身を隠す。


「いや、自分で出来ますので」


 椅子に座り直し、両手でピンと張ったタオルで背中を擦っていると、ペタペタと近づいてくる素足の音が。


「では代わりに肩を揉んでさしあげますね」


 そうして膝立ちになったリアさんが俺の背後に立つ。

 やばい、いよいよ抑えが効かない。


「ユウト様の魔法は傷を癒しても、疲れまでは取れませんから」


 リアさんの綺麗な手が俺の肌に触れた。背中を中心に軽く触られ、揉み解されるのが、こそばゆくもあり気持ちよくもある。またマッサージのお陰か、血行がさらに良くなりいつも以上に下半身の抑えが効かなくなっている。

 こういう時は話題転換しないと!


「そう言えばリアさん、眼鏡を外してても大丈夫なのですか? 」


 そう、気になっていたけどタイミングが合わなくて聞けてなかった事を質問してみる。


「視力はかなり悪いようですけど、このように近づけば、全く問題ありません」


  視力悪かったんだ! 裸眼で普通にダンジョンとかについて来ていたので気づかなかったです。

 と言うか現在、恐らくリアさんが俺の背中に顔を寄せている。そのため吐息が首に、バスタオル越しに柔らかな感触が俺の背中全体に——


「そっ、それとマッサージがうまいですね! 」


「ヴィクトリアに残されたわずかな記憶の中から、使えそうな知識を色々と探しましたので。と、ここですよね? えぃえぃ」


「あぐっ」


 肩の筋肉をほぐされたために広がる快感が、微弱な電流となり背中を駆け巡る。

 だっ、だめだ! とにかく逃げなくては!


「気持ちよかったです! ありがとうございました! 」


 俺は一方的にそう述べ立ち上がると、脇目も振らずに湯船の中へ一直線、身体を沈めた。

 するとその場に残されたリアさんが、ポツリと言う。


「身体を洗わなくてはご一緒出来ませんね」


 それから風呂桶のカコンという音と、お湯を流すザバンッという音が何度か聞こえた。

 チラリと見てみる。湯けむりのなか背中を向け椅子に座っているリアさんは、横に伸ばした腕をもう片方の手で持ったタオルでコシコシしている最中であった。


 とそこで少しだけ俯き加減になったリアさんが、お腹や脚をコシコシし出したためうなじが——

 なんなんだろう、この感覚って。正直うなじなんて興味はなかったし、映画の登場人物でうなじを見て喜ぶ人物が現れても、冷ややかな感じでそんなフェチの人もいるんだな、ぐらいにしか思っていなかった。

 しかし生うなじ、いや、湯けむりが漂う温泉で背中を向けて身体を洗う女性のうなじが、これ程の破壊力を持っているとは。


 そう、これはあの時の感覚に似ている。

 異世界に来るずっと前、たまたま街で出会った私服姿の真琴が、不意に屈んだために見えた胸の谷間。

 本人を前に話をしているためそこに視線をやってしまえば胸を直視しているのがモロわかりなのに、そこから目が離せなくなってしまったあの状況。あの時突然訪れた、生の胸の谷間。

 今俺は、あの時と同じように、今度はリアさんのうなじに対し目が釘付けになってしまっている。


『ザバンッ、コトッ』


 そこで洗い終わったリアさんが、今度はバスタオルを巻かずに胸の上から押さえつける形でこちらへと歩み始める。湯けむりに浮かぶリアさんは、胸などの大事なところは隠してはいるけど、詰めが甘くて脇腹や腰がチラチラと見えてしまっている。


「あの、失礼します」


 色白な長い脚を伸ばしちょんちょんと湯加減を確かめたリアさんは、お湯に浸かるとそのままこちらへ進み——


「温泉っていいものですね」


 すぐ隣に腰を下ろした。広い温泉に広がりを見せる大きな波紋は、すぐ隣にいる俺に一番最初に当たっていく。

 それと外気との温度差で湯けむりがたくさん出てはいる。しかしリアさんはたたんだタオルを頭の上に置いている完全なる無防備状態のため、湯けむりが途切れる瞬間両足を揃えて折りたたむようにして座っているところまで、ハッキリ見えてしまっていた。

 さらに先ほどから、リアさんの胸が湯船にぷかぷか浮かんでいるのも見えている。


 ——胸って、お湯に浸かると浮かぶんだ。


「ユウト様」


「っはい! 」


「……その、お願いがあるのですけど——」


 急に歯切れが悪くなったため視線を上げると、今度は逆に頬を薄らと桜色に染めているリアさんが視線を逸らした。


「その、お願いとは? 」


 リアさんがチラリと視線だけを送る。


「私も真琴さんと同じように、エッチな事がしたぃ…で…すぅ……」


 ……え?

 なななっ、なんですと!? 最後のほうは掠れて聞き取りづらかったですけど、たしかにエッチがしたいと。

 直球すぎるその言葉に虚を突かれていた心臓が、遅れを取り戻すかのようにしてばくばくと活動を再開させる。


「神木二面樹を倒す際にユウト様と一緒になった時、感じてしまったあの強烈な依存性の高い痺れのような感覚。私の身体はあの時、真琴さんと同じように隅々まで限界いっぱいに押し広げられたため、今も少しの事で敏感に反応してしまい、その、エッチな気分になってしまうのです。……ユウト様は、私みたいなエッチな子は、嫌いですか? 」

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