クラス仲
わぁっと隣のクラスから歓声が上がる。
どうしたのかと様子をうかがっていると先生が、
「今日は大雨で危険が予想される為、本日は2限授業。3限で下校します。さっき隣のクラスで歓声が上がったのもこの報告を一足先に聞いたんでしょう」
すると、クラスのお調子者で声の大きい数人の男子が、「えっ、マジで!?よっしゃー!」
と声を上げる。
女子も、「えっ」と戸惑った、でも喜色を滲ませた声を上げた。
でも、隣のクラスのような全員での歓声は上がらなかった。
もともと、先生方に“クール”と称されるようなクラスだし、隣のクラスが歓声を上げたことで、こちらも…ということにはならなかったのかもしれない。
が、
先生が朝の連絡を終えて教室を出た瞬間、一斉に仲の良いグループで集まり、騒ぎ始めた。
ーーあっ、これはクールとか、隣のクラスが、とかが問題じゃなくて、このクラスの仲が隣のクラスより悪いんだ。
騒ぎ立てる複数のグループの中、一人きり、悲しい結論に至った私は遠い目をした。