31話ー雨は降る。
おばちゃん「ラーメン二つ…?聞き間違いかい?」
鯷球「旨いって聞いたから」
おばちゃん「明日雨が降るよ…」
葵「あー…明日雨っぽいですね」
おばちゃん「あら本当だわ」
鯷球「おばちゃん早くー」
おばちゃん「あいよ!」
―
鯷球「あれ?餃子二つあるけど?」
おばちゃん「あ…いつものノリで作っちまった…まあいいわ、奢りじゃ」
鯷球「マジで?お金ないよ?」
おばちゃん「いいって言っただろ?食べないんならお姉ちゃんにあげな」
鯷球「いただきます!」
葵「すごいがっつき」
鯷球「やっぱりチャーハンと餃子美味しいんだよ」
葵「チャーハン少しだけもらってもいい?」
鯷球「え…いいけど…」
葵「すごい嫌そうなんだけど…」
鯷球「少しな。少し」
葵「あ、ホントだ。めっちゃ美味しい!」
鯷球「だろ?」
葵「おばちゃんー!チャーハン追加でー!」
鯷球「おいおい…そんなに食って大丈夫か?」
葵「300円くらいなら」
鯷球「食い過ぎじゃないかってことなんだが…」
葵「大丈夫。ちゃんと運動はしてるから」
鯷球「へー…」
葵「何?」
鯷球「いや…」
葵「えっち」
鯷球「何にも言ってないだろう?」
葵「視線気づかないと思った?」
鯷球「真向かいに座ってるんだから目に入るのは仕方ないだろ…」
葵「それパパとま…」
鯷球「スミマセンデシタ」
葵「許してしんぜよう」