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60/68

60.信じず



 翌日。

 ホテルの部屋に、侍女服姿の、エバーグリーンが入ってきた。


「ルームサービスです~♡」

「…………入れ」

 

 こいつ、牙狩り(てき)のくせに、よく俺と仲良くできるよな……。

 まあ、別にいいけど。俺はフレア以外どうでもいいし。


「わぁ……! リク、見てみてっ。朝からちょーごーかー!」


 フレアがテーブルの上に並ぶ朝食を見て、瞳を輝かせる……。

 ああ……フレア。おまえの笑顔を見てるだけで、朝からの憂鬱な気持ちが一瞬で消えたぜ。


 サンキューな。


「これ、ぜーんぶ食べていいんですかっ?」


 とフレアがエバーグリーンに尋ねる。


「もちろんですとも、お客様」

「わぁ! じゃあいっただっきまーす! あーむっ! ん~~~~~♡ おひ~!」


 フレアが上手そうにくってる姿をおかずに、俺も飯を食べる。


『牙狩りの作ったモノなんてたべていいのか? 殺されないか?』


 と猫姿のカーミラが尋ねてくる。

 俺を殺したら、こいつの目的が未達成になっちまう。だから、殺ししやしないだろう。


 たとえ俺とフレアが、牙狩りの天敵だとしてもな。


『わしはこの女を全然信用できないぞ……』

 

 奇遇だな。俺もだよ。

 100%信用したわけじゃあない。こいつがフレアの天使のチカラを封印できる、という言葉も、全然信じていない。


 こいつの目的が達成された瞬間、牙狩りとしての顔をのぞかせ、後ろからブスリとやってくるやもしれんしな。

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