表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/68

52.茨



 エバーグリーン。牙狩りで、師匠の関係者だという。

 そして、フレアの力を押さえる方法を知ってるそうだ。


 ……どう見ても妖しいやつだ。

 俺はこいつの言葉を信じないことにした。そしたら、俺を信じさせるといって、実力行使してきやがった。


 やっぱり悪いやつじゃねえかよ。


「さ、植物さん。やっちゃってくださーい」


 エバーグリーンが手に持っているバラを俺に向けてくる。

 瞬間、地中から無数の茨が伸びて、俺に襲いかかってきた。


「【結】」


 俺と子猫カーミラを中心とした、結界を展開する。

 茨は俺たちを守る結界を、包み込むように巻き付いてきた。


『無駄じゃ! 吸血鬼の攻撃すらガードする最強の結界が、植物ごときで破られるとでもおもってるのかぁ!』


 なんでこの猫(※吸血鬼)が得意げなんだろうか。

 だが、妙だ。


 エバーグリーンの表情から余裕の色が消えない。

 茨が結界に巻き付いた状態のままなのもおかしい。


 物理で殴ってくるならわかる。結界を破ろうとしてるんだなってのがわかる。

 茨はただ巻き付いてるだけだ。これでどうやって結界を破ろうと……。


 そのときである。

 ビキッ!


『んにゃ!? け、結界にひび割れが!?』


 結界に無数のひび割れが生じる。

 と思った次の瞬間、ぱきぃん! と結界が砕け散ったのだ。


『なにぃいいいい!? バカな! 堅牢なこの結界をやぶるじゃとぉお!?』


 茨は俺たちを絞め殺そうとしてくる。

 俺はカーミラの首根っこをつまんで飛び上がり、茨攻撃を回避した。


 ふぅん、あの茨には結界を破るなんらかの工夫がされてるんだろう。

 その正体については不明だ。とりあえず、今は情報を集めるか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ