25.蒼剣のシアン
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
《シアンSide》
リクトが天秤のリブラを撃破したあと……。
ダンジョンに、ひとりの男が訪れていた。
年齢は20代前半くらい。
身長は175センチ。細身。
腰には1本の刀(極東の剣)を差しており、コートを身に纏っている。
「……これはどういうことだ、【ソウ】」
側には彼以外誰もいない。
だが……。
『きしし……吸血鬼の野郎いなくなってるなぁ、【シアン】』
シアンと呼ばれた男の脳内には、若い男の声が響き渡る。
かたかた……とシアンの腰に差した刀が揺れる。
『吸血鬼の気配はここでぶっつり切れてやがるなぁ』
「……逃亡したわけではないんだな」
『ああ。恐らく誰かが、封印したんだろうなぁ』
「……封印だと? 上位の吸血鬼をか?」
『ああ』
「転移魔法で逃げた可能性は? ソウ」
『ねえなあ。やつらはプライドが高いから、そもそも撤退っていうのはアリエン話だしよぉ』
ソウと呼ばれた刀が、かたかたと震える。
シアンは周囲を見渡す。
洞窟内には無数の死体があるだけだ。
しかしシアンが追っていた上位吸血鬼の死体は、どこにもない。
転移したり、撤退したりしてないのなら、ソウの言うとおり封印されたのだろう。
「……あり得ない。上位の存在を封印するなんて、人間の所業ではない」
『同感だぁ……。おそらくは、同胞の仕業だろうよ』
「…………」
シアンが考え込んでいる背後から、ゾンビどもが立ち上がる。
リブラが封印されたことで、彼らは主を失った。
しかしゾンビの魂が解放されることはないのだ。
リブラを倒すしかない。
ゾンビがシアンに襲いかかる。
だが、彼は身動きひとつしない。
……キンッ。
シアンはいつの間にかソウに手をかけていた。
ゾンビどもは……全員氷漬けにされていた。
シアンは振り返る。
「……氷の中で、せめて安らかに眠れ」
不死の存在を殺すことは出来ない。
彼らの魂が救われることは永久にない。
だが氷の中で休眠させることはできる。
『相変わらずシアンは甘っちょろいねえ』
「……うるさい」
シアンは周りを見渡す。
かすかだが、魔力の痕跡が見て取れた。
魔力には固有の振動波というものを発してる。(人や魔物ごとに、その波の形は異なる)
この気配を覚えておこう。
同じ魔力を持つものと出会えばすぐにわかる。
……上位吸血鬼の封印という、人外の技を繰り出した、その人物と。
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