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19/68

19.は? ゾンビ余裕だが?



 ギルドからの依頼で、俺は生きる屍のいるというダンジョンへとやってきた。


 俺たちの拠点としてる場所から、馬車で数時間ほどの、【ツァナ】という村へとやってきた。


『なぜ村にきたのだ?』


 影の中から、カーミラが尋ねてくる。

 

「このツァナって村の近くにダンジョンが発生したようだ。一番事情の知ってるだろう村の人に、話を聞こうと思ったんだが……」

『死の気配がするのぅ』


 ……カーミラの言うとおりだ。

 人の気配がまるでしない。


 どうしちまったんだろうか……?


「【ソナー】」

『ふぁ!?』


 俺は結界を周囲に薄く広げる。

 村を結界が包み、ゆっくりと閉じていく。


 うん。


「子供がいるな。二人」

『まてまてまたんかい!』

「なんだ?」

『なんだ今のは!?』

「? 結界術、補助式の【ソナー】だが?」


 結界を展開し、小さくする。

 結界を通るときに、生物を探知する。


「っていう単純な仕組みの補助式なんだが……」

『探知スキルってことか……。結界術万能すぎるじゃろ……』

「まあな」


 ソナーによって、村には生きてる人間が二人居ることだけが判明した。


「生きてる人間は……な」

『なんじゃひっかかる言い方しよって……』

「いるんだよ、生きてないやつが」

『は……?』


 そのときである。


「グボロォオォオオオオオオオオオオオオ!」


 村の建物のかげから、人間らしき存在が現れた。

 そいつはしかし、生者ではなかった。


『ひぃ!? ぞ、ゾンビぃ!?』


 体の腐った人間が、俺に向かって襲ってくる。


『ににに、逃げるのだ! ゾンビはかまれたらゾンビになるぞ!』

「大丈夫だろ、別に」

『何を言って!? 早く殺さないか!』

「いやいやいや。殺さないよ」

『何を阿呆なことを……ああ! かまれるぅう!』


 ゾンビ(仮)が、俺の肩にかみつく。

 がきぃん!


『! これは……結界の鎧!』


 全身を包み込むようにして、俺は結界を纏っている。

 これによって、どんな物理攻撃も防ぐことが出来る。


『あ、相変わらずなんという素早い結界構築……』

「そうなの?」

『結界術にはかなりの集中力がいる。この強度のものを作り上げるには、特にな』

「ほーん」


 まあこの程度呼吸するくらい、簡単に作ること出来るけどね。

 さて。


「治してやるから、待ってな」

『な、治す……? 何を言って……』


 俺はゾンビ(仮)を、結界で包み込む。

 そして、結界内部の時間を巻き戻す。


『治癒術か! こないだ人を蘇生させた……あの!』

「まあそんなもんだ」

『しかしゾンビ化は病気ではないから治せない……』

「治ったな」

『なにぃいいいいいいいいい!?』


 目の前には、きれいな女性がたっていた。

 さっきまでの腐った肉体からは、考えられないくらい美人だ。


「あ、あれ……あたい……なんで……?」

『なんじゃこれ!? 何が起きてる!?』


「いや、結界の中の時間を戻しただけだが?」

『ふぁ!?!?!?!?!?!?』


 そんなむずいか?

 結界内部だけの時間を、戻すことくらい容易いだろ?


『あいかわらず意味がわからん……! なにをやってるのかさっぱりだし、てゆーか! そんなことできるのほんとうに!?』

「? おまえ何見てたの? 出来てるじゃん」

『ぬがぁああああああああ! むかつくんじゃあああああああああ!』

【★あとがき】

有名VTuberの兄、書籍版がいよいよ発売されます!


GA文庫から発売!


コミカライズも決定してます!



よろしくお願いします!


https://www.sbcr.jp/product/4815619374/


挿絵(By みてみん)

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