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第二次世界大戦 概観  作者: 孫覇
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開戦

 第一次世界大戦後、ドイツは過剰な人口を抱えていた。

 国民を養うには国土が必要だ。しかし、その国土は戦争に負けたことで勝者に奪われている。

 取り戻す必要があった。でなければ餓死するだけだ。

 戦後、弱体化していたドイツの軍事力はヒトラーのもとで復活する。

 復活した軍事力でフランスに不法占拠された工業地多態を奪い返し、チェコスロバキアに圧力をかけて支配下に起き、オーストラリアの首都ウィーンも占領した。

 チェコスロバキア占領のさい、ヒトラーは国際会議でことを決した。ドイツの一地方都市ミュンヘンで行われたこの会議はミュンヘン会談と呼ばれる。

 ミュンヘン会談ではドイツ、イギリス、フランス、イタリアの4カ国が参加。イギリスとフランスはドイツの拡大を恐れていたが、この会談でヒトラーの要求を受け入れてしまう。

 ヒトラーはイギリス、フランスの弱腰を見てとった。もとから熱しやすい性格のヒトラーは一連の成功に自身を得て、さらに大胆な行動に出る。ポーランドへの軍事侵攻だ。

 今回ばかりはイギリスは強硬に反対した。もしドイツがポーランドを攻めるなら、イギリスはこれを救うために軍事援助をするとポーランドに保証を与えた。

 イギリスを敵に回したドイツはソ連と手を組む。独ソ不可侵条約が結ばれた。対するイギリスはドイツ嫌いのフランスと連合を組む。

 準備が整うと、ヒトラーは躊躇しなかった。

 1939年9月1日、ドイツ軍はポーランドに侵入。3日、イギリスとフランスはドイツに対して宣戦布告。こうして、第二次世界大戦がはじまった。


 当時、ポーランドには歩兵40個師団、騎兵12個旅団があった。対してドイツの侵攻軍は歩兵40個師団、機械化14個師団である。機械化師団とは戦車を使用する部隊のことだ。歩兵は銃火器を持った人間。

 兵力はドイツの方がやや多い。ただ、ドイツが攻撃者であり、ポーランドは防御者だった。攻撃と防御なら防御側が有利。一般に攻撃者が勝つには、防御側の三倍の兵力が必要とされる。ドイツの兵力はポーランドよりは多かったが、三倍には遠く及ばない。しかしドイツは圧勝する。その理由はドイツ軍の新戦術にあった。

 このときのドイツ軍の戦術は電撃戦と呼ばれる。

 電撃戦とは戦車を主体とした戦い方だ。第二次世界大戦が起こるまで、戦車は補助的な役割しかなかったが、電撃戦では戦車が主役となる。さらに、航空機も使用する。

 まずは爆撃機で空から爆弾を落とす。爆発を受けて弱体化した防御軍に、大量の戦車が突撃する。これが電撃戦だ。


 開戦後、ドイツ軍は北方軍集団と南方軍集団に分かれ、北と南からポーランドに侵入。このとき、機械化師団の多くは南に配されていた。機械化師団の先鋒は、一週間でワルシャワ近郊に到達。二つの軍集団は南北からポーランドの全軍を包囲した。ポーランド軍は混乱に陥り、反撃は不可能となった。

 17日、ソ連が参戦、東からポーランドを攻撃する。東西から攻められ、ポーランド政府はルーマニアに亡命。10月、ポーランドは崩壊した。

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