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7  お姉ちゃん、どこー!

じゃ、魔王城まで行きますか!

さっき(この前?)までは速攻で突破してたけど今はレベル70ぐらいのマロンちゃんのレベルを上げるために一匹ずつ丁寧に倒してもらう。もちろん、かすり傷ひとつ付けさせない。危ないようだったら私が倒してるし、順調にレベリングできてるよ!

ここら辺に出てくる魔族って人型じゃないし、知能低いから好きじゃないんだよね。違う、知能が高いから人型なのか


「ふぅ、意外と疲れますね」


アルラードの中程まで進んだからいったん休憩する


「そう?戦いに慣れさえすれば疲れることも少なるから大丈夫じゃない?」

「そうですか?なんか、ごめんなさい」

「何が?」

「私、魔力の調整がまだ苦手で、無差別に攻撃してしまってるので」

「ここら辺はもう魔族しかいないから無差別でも大丈夫だよ?」

「それに、彼らにも家族はいると思うと申し訳なくて」


この子、戦闘に向いてないな。可愛いけど


「でも弱肉強食の世界なんだからしょうがないと思うよ?」

「そうですけど」

「生活するために必要だから魔族は私たちを食べちゃうし、私たちはそれに対抗する術を持っているから対抗するだけだよ?」

「魔族って人を食べてるのですか?人型もいるのに?」


あ、これも言ったらダメな奴だった。まぁいいや。もうこっから帰んないし、帰る方法も知らないし

でも誤魔化さなきゃだよねぇ?


「あくまでも噂だし、人型の方は食べないらしいからほんとかどうか分かんないけどね?」

「そうなんですか、良かった」


ほっとした表情を見せるマロンちゃん。可愛いじゃ言い表せないくらい萌える!


「結構休めたし、もう行ける?」


私はすくっと立ち上がり、座っているマロンちゃんに手を伸ばす。


「はい!行けます!」


と、私の手を取り立ち上がるマロンちゃん。手、柔らか。へへへ......って、私は変態か!

マロンちゃんが手を放すまで繋いでいよう。役得役得ー!


ようやく魔王城の正門が見えてきたところでレベル確認。

私は569でマロンちゃんは82、対して魔王は78。十分すぎるだろう。ちなみにこのレベルが今、見れるのは私だけであとはギルドで確認する形となる


「行こうか?」

「はい!」


こうして馬鹿でかい魔王城に入る。相変わらず暗いなー、魔王がいるのは三階、でも建物自体は十五階ぐらいまであるんじゃないのかな?


「マロンちゃん、暗いけど大丈夫?」

「はい!大丈夫です」

「そっか」


嘘だ。だってずっと繋いでる手がいつの間にか恋人つなぎになってるし、その手の力、滅茶苦茶強いし、って、痛い痛い!ほんとに痛い!

わざわざ言わないけど!この痛みすら愛おしいけど!真面目に痛い!


ギョアアア!


と獣型の魔物が現れた!


「きゃ!」


ぎゅ、っと私の腕にしがみついてくるマロンちゃん。控えめな胸が押し付けられて、柔らかい!こう、なんか、もにゅって

ごめんね、私!頑張って耐えて!


キョアアアアエエエエ!


「うるっさい!邪魔すんな!」


背中の大剣を短剣に変え、魔物にぶん投げる。成敗完了!


そこで急にマロンちゃんが座り込んでしまった。


「ごめんなさい、足手まといで」

「そんなこと思ってないよ!むしろ、弱いところを見せてくれるマロンちゃんに興奮してるよ!マロンちゃん!立てる?」

「その、腰が抜けてしまったみたいで」


おーっと、これは問題だ!移動するのに手段は二つ!合法的に太ももと背中を触れて相手に好感度が高くいくお姫様抱っこか!はたまた太ももを触れて相手から胸を押し付けてくれるおんぶか!由々しき問題だ!さて、どうする!


「あの、リリー。迷惑じゃなければ私を背負ってはいただけませんか?本当は迷惑をかけないようここにいるのが最善だと思うんですがこ、怖くて」


おんぶをご希望です!


「じゃ、乗って?」

「ありがとうございます」


マロンちゃんが私の背中に乗ったのを確認して、私は歩き始めた。柔らかい。何が、とは言わないけど


「それにしてもそういうの苦手なんだね」

「はい。主に父と姉のせいで」

「何かあったの?」

「たいしたことではないのですが、テーマパークなどに行くと嫌だと言っても絶対にお化け屋敷に連れて行かれるんです。初めての時は小さかったのですごく怖くて」


マロンちゃんの幼少期、見たい!絶対可愛い!


「だから、それがトラウマで。情けないですよね」


彼女が今、どんな顔をしているかはわからない。けど、


「情けなくはないと思うよ」

「え?」

「人にはさ、得手不得手ってあるじゃん?つまり、苦手なものとか、怖くないのもがあるのは普通でしょ?だから私は情けないなんて思わない」

「リリー、ありがとうございます」

「たいしたことしてないよ」


ちょっと湿っぽくなっちゃったかな?でも大丈夫!なんでって、この扉の向こうには魔王がいるからね!あいつは最高のお笑い要員だ!

マロンちゃんを下ろして扉を開ける


「やっほー!私はリリー!魔王を倒しに来ましたー!」

「なぁ!またお前か!それになんだそっちの奴は!今までいなかったであろうが!」

「わ、私のお姉ちゃんを返してください!」

「む?姉とな?キサマ、姉の名は何という?」


忘れちゃいない人、姉の名は。なんちゃって


「姉は、レイラです」

「おいおい、個人情報だよ?いいのかい?」

「大丈夫です!......多分」

「個人情報については心配するでない。一切漏れぬよう厳重に警備している」

「名前一つで!?」

「うむ。しかし、レイラに妹がおったとは。聞いとらんぞ」


私も魔王と普通に話すなんて聞いてない


「姉は、どこにいるんですか?」

「ちょっと待っておれ」


そういって魔王は奥に行ってしまった。

どこに行ったの?

長くなったのでここから次の話にします

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