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第8話 あの人物たちとの出会いと別れ

徳川慶喜は浦賀沖を訪れ、そこに停泊していた黒船を見に行く。

「すごいな、これが黒船か。このたった4隻の黒船で驚いているくらいだから、ここに最新のミリタリー、現代兵器なんか持ってきたら、さぞやこの時代の人々は驚くだろうな。

って、俺はいきなりなんてことを言ってるんだ!?」


そして、そこで慶喜は、坂本龍馬、勝海舟、吉田松陰との運命の出会いを果たす。


慶喜「それがしが、水戸斉昭の七男、慶喜じゃ。

そなたたちは?まず名を申せ。」


坂本龍馬「わしは四国の土佐藩から、はるばるここまでやってきた下級藩士の、坂本龍馬と申す者じゃ。」


勝海舟「それがしは、勝海舟と申す。

いや、それにしてもこの船は、実に大きな船じゃ。

帆船のように帆を張らずに、蒸気の力で移動する蒸気軍船という船だとか。

大きさも、我が国にある船とは比べ物にならないほどのものだ。」


吉田松陰「拙者、吉田松陰と申す者じゃ。

拙者は西の長州藩から、わざわざこの黒船を見るため、そして実際に黒船に乗るためにやってきたのじゃ。」


勝海舟は軍艦奉行という役職がら、軍艦の構造などにも詳しいとか。


坂本龍馬は土佐藩の、いわゆる郷士(ごうし)と呼ばれる下級藩士だという。


吉田松陰は長州藩で私塾を開いて、この国の明日を担う門下生たちを育成しているという。


坂本龍馬「そういえば、水戸藩といえば、ずっと昔の藩主、水戸光圀公は新しい物好きで、外国のものなどを研究して、積極的に取り入れようとしておったとか。

慶喜殿も、そうした水戸光圀公の血筋をひいておられるのだから、さぞや外国の新しいものに興味があられるのでは?と思ったのだが。はっはっは。」


慶喜、龍馬、勝海舟、松陰の4人でいろいろと話をした。


後に敵味方に分かれて相争うことになる、幕府側、長州藩、土佐藩の人物たちも、この時はお互いのその後の運命など知るよしもなく、話をしていた。


そんな中、幕府では12代将軍の家慶が亡くなり、その後、13代将軍に家定が就任したが、もはや何の力も無い飾りもの同然の将軍だった。


そしてペリーの要求に対しては、一年後にまた改めて解答をするといって、いったん帰国してもらうことにした。


要するに、その場しのぎ、一時的に先送りをしたというわけだ。


とにもかくにも、それまでは水戸とその近辺のことしか知らなかった慶喜の眼前に、それまで全く知らなかった新たな世界が開けてくるきっかけとなった事件だったといえる。


その日は、江戸の上屋敷に帰ってきた慶喜だった。


すると、父、斉昭が、何か大事な話があると言って、慶喜を呼び出した。


「はて?何の話だろう…。」



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